(1) ソニー生命による個人向け生命保険の販売が当社グループの事業の大きな割合を占めていることによるリスク
ソニー生命は、当社の他の子会社に比べ長い歴史があり、当社グループの収入及び利益の大きな割合を占めております。個人向け生命保険市場に影響を及ぼす要因には一般的に下記のようなものがあります。
- 日本における就業率及び世帯収入といった指標
- 他の貯蓄・投資商品の相対的な顧客訴求力
- 保険会社の財政状態や信頼性に対する一般的認識又は風評
- 長期的に日本の人口構成に影響を与える出生率、高齢化などの傾向
これらの変化やその他の要因により、個人向け生命保険の新規契約減少、保険契約の解約の増加、収益性悪化が起こり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
経営計画等に関するリスク
当社グループは、経営計画の策定にあたり、市場環境、経営環境等に関する多くの前提を置いておりますが、経営計画を遂行する中で、策定時の前提どおりとならない場合や、経営計画に係る進捗状況の管理や対応が不十分である場合には、経営計画における目標を達成できず、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(3) 責任準備金の積立不足に関するリスク
生命保険事業及び損害保険事業においては、保険業法及び保険業法施行規則に従い、将来の保険金・給付金の支払いに備えた責任準備金を積み立てております。これらの責任準備金は、保険契約の保障対象となる事象の起こる頻度や時期、保険金・給付金の支払額、保険料収入を原資に購入される資産の運用益の額など、多くの前提と見積もりに基づいて計算されております。これらの前提条件と見積もりは本質的に不確実なものであるため、最終的に保険金・給付金としてソニー生命及びソニー損保が支払うべき金額や支払時期、又は保険金・給付金の支払いより前に、保険契約債務に対応した資産が想定していた水準に達するかどうかを正確に判断することは困難です。保険契約の保障対象となる事象の頻度や時期及び支払う保険金の額などは、以下のようなコントロール困難な多くのリスクと不確実な要素に影響されます。
- 死亡率、疾病率、解約失効率、自動車事故率、事業費率など、計算の前提と見積もりの根拠となる傾向の変化
- 信頼に堪えるデータの入手可能性及びそのデータを正確に分析する能力
- 適切な料率・価格設定手法の選択と活用
- 法令上の基準、保険金査定方法、医療費及び自動車修理費用水準の変化
当社グループの実績が、計算の前提条件や見積もりよりも大きく悪化した場合などには、責任準備金の積立が不足する可能性があります。また、責任準備金の積立水準に関するガイドラインや基準などに変更があった場合には、より厳しい計算の前提や見積もり、又は保険数理計算に基づいて責任準備金の積増しが必要となる可能性があります。これら責任準備金の引当額の増加は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
なお、ソニー生命及びソニー損保では、適切なリスクの分散などの観点から、再保険を活用しております。再保険に係るリスクに関しては、保有・出再方針に基づき、保有限度額を超過する引受リスクが適切にカバーされているか等の管理を行っておりますが、出再先のカウンターパーティリスクの顕在化などにより、再保険金を回収できない可能性があります。
(4) 医療技術等の進歩に関するリスク
保険事業においては、がん診断技術や遺伝子診断技術など、医療に関する技術が革新的に進歩することにより、相対的にリスクの高い顧客の加入傾向が高まる逆選択加入のリスクが増加するなど、保険金等の支払いが増大する可能性があります。
このような事態は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(5) 人材の確保・育成に関するリスク
当社グループは、ソニー生命のライフプランナー(営業社員)をはじめ多数の従業員を雇用しており、有能な人材の維持・確保及び育成に努めております。
一方で、人事労務管理やダイバーシティへの対応等が不十分であることに起因して離職率が増加した場合は、十分な人材の維持・確保及び育成ができなくなることも考えられます。このような事態は、当社グループの業務運営や、業績及び財務基盤に悪影響を与える可能性があります。
(6) 株価変動に係るリスク
株式相場の下落により有価証券の評価損若しくは売却損が発生し、又は有価証券の売却益若しくは未実現利益が減少する可能性、あるいは、最低保証に関する責任準備金の積立が増加するリスクがあり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。ソニーフィナンシャルベンチャーズでは、未上場の株式等を裏付資産とするファンドに投資をしております。未上場株式には、上場株式と同様のリスクがあるだけでなく、流動性が低く、適時の換金が困難であること、大企業に比べて、経営の安定性が低いこと等のリスクがあります。
(7) 金利変動に係るリスク
当社グループでは、各事業の負債の状況に鑑み、運用資産を適切に管理するため、資産負債管理(以下「ALM」)を行っております。当社グループのALMは、長期的な資産負債のバランスを考慮しながら、安定的な収益の確保を図ることを目的としております。特に、ソニー生命においては、通常、契約者に対して負う債務の期間が、運用資産よりも長期であるため、ALMはより難しいものとなっております。ソニー生命では、長期の債券への投資を増やすことにより、金利環境の変化に応じたALMを行っております。しかし、当社グループがALMを適切に実行できなかった場合、又は市場環境が当社グループのALMによって対処しうる程度を超えて大きく変動した場合には、業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。たとえば、ソニー生命は契約者にお支払いいただいた保険料の一部を、将来の保険金等の支払いに備えて責任準備金として積み立てており、この責任準備金は一定の利率により毎年運用されることを前提としております(この利率のことを「予定利率(責任準備金計算用)」という)。
金利低下局面(マイナス金利を含む)においては、投資利回りの低下により投資ポートフォリオからの収益が減少し、予定利率(責任準備金計算用)の設定に際して想定した収益を充足できず、逆ざやが発生・拡大する可能性があります。
金利上昇局面においては、投資利回りの上昇により投資ポートフォリオからの収益が増加する一方で、保険契約者が他の高利回りの投資商品を選好する結果、保険契約の解約率も上昇する可能性があります。また、金利の変動により、保有資産のうち固定利付債券について評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
ソニー損保の終身医療保険に関して、上述のソニー生命と同様のリスクがあります。
ソニー銀行の資金運用収益は、貸出金や債券の利息収入が大きな部分を占めております。今後、金利の上昇が続き、預金利息の金利の上昇が債券投資やその他の運用から得られる利回りの上昇を上回った場合、業績に対し悪影響を与えることがあります。また、金利の予想外の変動が、ソニー銀行が保有する固定利付債券の時価や金利デリバティブ商品の損益に悪影響を与えることがあります。更に、ソニー銀行の住宅ローンにおいても、金利が上昇することにより、借入需要が減少することが考えられます。
(8) その他の投資ポートフォリオに係るリスク
安定した投資収益を確保するため、当社グループでは内外公社債、国内株式、貸付金、不動産など、様々な投資資産を保有しております。金利及び株価変動リスクに加え、当社グループの投資ポートフォリオは、下記に掲げる様々なリスクに晒されており、そのようなリスクが業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
-
為替リスク:ソニー生命及びソニー銀行が保有する有価証券には外貨建のものが含まれております。ソニー生命の外貨建保険については、同一通貨建ての有価証券などで運用すること等により、為替ヘッジを行っておりますが、そのヘッジが効果的である保証はありません。また、資産運用の一環として、為替ヘッジをせずに外貨建の有価証券に投資することがあります。ソニー銀行は、外貨預金から発生する外貨建の負債に関するリスクは、当該通貨に見合う形で外貨建資産を保有することで、為替ヘッジを行っております。また、それ以外の外貨建債券の大部分についても為替ヘッジを行っておりますが、そのヘッジが効果的である保証はありません。これらの外貨建投資により、また、ソニー銀行が投資活動の一環として保有しているデリバティブ商品に係る為替リスクにより、為替レートの動向によっては、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
-
信用リスク:保有債券の発行体について格付けの引下げがなされるなど信用力が低下し、当社グループの保有債券の市場価格に悪影響を及ぼし、その結果、有価証券の評価損が発生し、有価証券の売却益が減少し若しくは売却損が発生し、又は未実現利益が減少する可能性があります。また、保有債券の発行体による元利金の支払いが債務不履行となる可能性もあります。更に、市場リスクをヘッジするために行っている金利スワップ、通貨スワップ、為替先物、株式指数オプションなどのデリバティブ取引についても、カウンターパーティリスクがあります。当社グループの保有債券の発行体の信用力が低下し、かかる債券の元利支払いについて債務不履行が生じた場合、又はデリバティブ取引上のカウンターパーティの義務について債務不履行が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
- 不動産投資リスク:不動産関連収益は、様々な要因によって発生する不動産価格及び賃貸料の低下や空室率の上昇などにより減少する可能性があります。
(9) 流動性リスク
当社グループは、生命保険事業及び損害保険事業における保険金、給付金及び解約返戻金の支払い並びにその他の支払いや、銀行事業における預金の引き出しに備え、流動性を確保する必要がありますが、当社グループでは、それぞれの事業の特性に応じて、適切な流動性の管理に努めております。また、当社グループでは多額の流動性資産を保有しておりますが、一方で貸付金や不動産、未上場株式などのように、流動性が低い資産や、ほとんど流動性がない資産も保有しております。当社グループ各社において、たとえば想定外の保険契約の解約が起こった場合、又は金融市場の混乱や自然災害が起こった場合などで、急遽多額の現金支出が必要となった場合には、各社の流動性が不足する部分について、それらの資産を不利な条件で売却せざるを得ないこともありえます。このような事態は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(10) 財務基盤の悪化に関するリスク
当社グループ各社の競争上の優位性を確保するにあたり、財務基盤は重要な要素となります。財務基盤を測る業界共通の指標として、ソニー生命及びソニー損保が属する保険業界ではソルベンシー・マージン比率、ソニー銀行が属する銀行業界では自己資本比率が普及しております。グループ連結ベースでは、当社グループ各社と同様に、金融持株会社としての規制で定める健全性指標と、当社グループが収益・リスク・資本のバランスに配慮した経営判断を行ううえでの重要指標のひとつとして活用しているグループ連結ESRが該当します。いずれの健全性指標も、金利急騰などの金融市場変動や信用リスクの顕在化、大規模災害の発生などが起きた場合には、当社グループ及び当社グループ各社の上述指標が著しく低下する可能性があるとともに、規制で定める指標に関しては、低下に起因して早期是正措置が発動することで、金融庁長官から業務の全部又は一部停止等を含む様々な命令を受けるなど、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社、ソニー生命及びソニー銀行は、格付会社より格付けを取得しており、当社グループの収益性や財務基盤の悪化により格付けが引き下げられ、当社グループの事業や資金調達の条件などに悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 事務リスク
当社グループの事業においては、以下のものを含む様々な事務プロセスが行われております。
- 保険料の請求及び保険金・給付金、解約金等の支払いを含む、当社グループの保険契約の管理
- 当社グループの銀行事業における貸付金及び預金の管理・回収など、銀行間取引の管理及び実行
- 有価証券への投資並びにデリバティブ取引、為替取引及びその他の取引の実行を含む、当社グループの投資
ポートフォリオの管理
- 資金決済
当社グループの事業には、当社グループの内部的な事務プロセスに係る過失、不正行為、機能不良などの問題によって損失を被る事務リスクが伴います。事務リスクを特定し管理する取組みの一環として、当社グループは大量かつ増加しつづける様々な取引及び事象を正確に記録し、検証する手続を構築し、実行しなければなりません。当社グループの事務リスク管理が失敗した場合又は有効でなかった場合などにおいて、上記事務プロセスの適切な実行に影響を与える重大な過失、不正行為、機能不良などの問題が生じたときは、当社グループが損失を被り、それにより業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(12) システムリスク、情報セキュリティリスク
当社グループが保有している情報システム及び外部委託先の情報システムには、インターネットを利用したマーケティング販売チャネル、ポートフォリオ・マネジメント・ツール、保険契約管理や預金・貸出金管理、カード決済/クレジット決済、統計データ、個人情報を扱うバックオフィスシステムなどがあります。顧客からの申込受付・支払いその他の取引などを適切に処理できない場合を含め、サイバー攻撃等によるインターネットやシステムの障害・停止、システム企画・開発・運用が不十分なこと等を原因とする直接・間接のコストの発生は、業務に重大な影響を与える可能性があります。そのような事態は、業務の遅延による顧客の不満、ひいては行政処分、損害賠償訴訟などにつながり、当社グループのイメージの悪化、収入・手数料その他の事業機会の減少をもたらす可能性があります。当社グループや外部委託先、提携先のITその他のシステムは、下記のような様々な障害により影響を受ける可能性があります。
- ネットワークやシステムアーキテクチャにおける欠陥及び誤動作を含む、ハードウェア・ソフトウェアの欠陥及び誤動作
- 想定を超えた利用量
- 事故・火災・自然災害
- 停電
- サイバー攻撃、人為的な過失、サボタージュ、ハッキング・破壊活動など
- マルウェア、コンピューターウイルス
また、近年急速に発展しているフロンティアAIの影響により、サイバー攻撃における脆弱性の発見から攻撃に至るまでの期間の短縮や、攻撃の迅速化・大規模化が進むことで、当社グループの情報システム及び外部委託先の情報システムに対する脅威が高まる可能性があります。これにより、従来の防御策や運用では十分に追随できない場合、不正アクセス、情報漏えい、サービス停止その他の事象が発生し、当社グループの業務運営、信用及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、こうしたリスクを認識し、監督当局の要請も踏まえつつ、脆弱性管理、パッチ適用、監視対応その他のセキュリティ対策及び管理態勢の強化を進め、リスクの軽減に取組んでおりますが、今後の技術動向や脅威の変化によっては、十分に影響を低減できない可能性があります。
(13) 重要な業務の外部委託先に係るリスク
当社グループは、下記のような業務を第三者に委託しております。
- 主要な情報システムの開発・保守・運用
- カスタマーセンターの電話・情報管理システムの開発・保守・運用
- 顧客・株主向け各種変更通知などの印刷・発送
- ソニー生命の保険事務関連書類のデータエントリー
- ソニー損保の契約者が事故にあった場合のロードサービス、損害調査サービス
- ソニー銀行の口座保有者に対するATMサービス
- ソニー銀行のカードローンに関する借入人の信用評価と保証サービス
- 文書保管
- その他バックオフィス業務
これらの業務に関し、外部委託先が効率的にかつ合理的なコストで業務を継続し、当社グループの事業の拡大にあわせて適切に業務を拡大できるという保証はありません。システム停止や処理能力超過、地政学リスクの顕在化などによりこれらのサービスが停止した場合、当社グループが顧客に対しサービスを提供できないこととなり、当社グループのイメージに悪影響を及ぼす可能性があります。更に、当社グループはかかるサービスの代替手段を速やかにかつ合理的なコストで導入することができない可能性があり、その場合、追加的な費用が発生する可能性があります。これらの理由により、かかるサービスの停止が当社グループの事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。
(14) 個人情報漏えいに関するリスク
当社グループは、外部委託先に委託しているものも含め、オンラインサービス及び集中的なデータ管理を広範囲で活用していることから、安全な機密情報の維持・伝達が重要となっております。顧客・株主情報の紛失・漏えい、盗難、当社グループあるいは外部委託先、提携先のITその他のシステムにおけるセキュリティ侵害が起こらない保証はありません。当社グループが個人情報を紛失した場合や、第三者が当社グループ、提携先、外部委託先などのネットワークセキュリティを破り顧客・株主の個人情報を不正利用した場合などには、当社グループに対し訴訟を提起される可能性があり、また企業イメージが悪化する可能性があります。当社グループの役職員による顧客・株主情報の紛失、漏えい、不正利用についても同様です。顧客・株主情報の紛失、漏えい、不正利用、その他セキュリティの侵害は、当社グループの信頼性の低下につながり、事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15) 従業員、代理店、第三者の供給業者又は顧客の不正により損失を被るリスク
従業員、代理店、第三者の供給業者及び顧客による詐欺やその他の不正、たとえば、違法な販売活動、詐欺、なりすまし犯罪、個人情報の紛失などにより損失を被るリスクがあります。特に、ソニー生命のライフプランナーや代理店、並びにソニー銀行の銀行代理業者はそれぞれ相当程度の裁量をもって活動しており、顧客と直接の関係を持ち、その個人的・経済的情報を知りうる立場にあります。
また、顧客も、口座の不正利用(マネーロンダリング含む)や口座開設における虚偽の個人情報の申告など、詐欺的行為を行う可能性があります。コンプライアンス態勢の整備に万全を期していても、こうした詐欺的行為は事前に防止又は察知することが極めて困難な場合があります。またその損失を回復することも容易ではありません。これらの行為により、当社グループのイメージが大きく悪化し、多大な法的責任を負う可能性があり、また行政処分の対象となる可能性があります。
ソニー生命のライフプランナーや代理店等は、個人的・経済的情報も含め、その知り得た情報を悪用し、当社グループの業務とは関連しない投資商品を紹介する、あるいは個人的な金銭の貸借に及んでしまう等の不適切な行為を行う可能性があります。その場合、ライフプランナー等のイメージが悪化し、当社グループに関するネガティブな情報が流布される、あるいは損害賠償訴訟などに繋がる等、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
なお、ソニー生命が2026年4月24日に公表したとおり、ソニー生命の専属代理店(プレミア・エージェンシー)並びに同社営業社員及び同社元営業社員による金銭に関わる不適切な行為が発覚しており、現在、同社では、同社専属代理店及び同社営業社員が担当しているお客さまのご契約状況や金銭に関する不審な点がないかの確認を開始しております。不適切な行為が確認されたお客さまに対しては、お客さまの保護とソニー生命の社会的責任に鑑み、個々の状況を慎重に検討し、弁護士等外部の専門家の見解を確認したうえで、真摯に対応を検討してまいります。更に、ソニー生命では不正事案の未然防止・早期発見に向けた更なる強化に向けて、2026年10月以降、お客さまのご契約を担当する営業社員に加え、本社からお客さまへの直接コンタクトを強化するなどの取組を進めております。
(16) 先端技術やSNS等に起因して不適切事象が発生するリスク
情報通信技術の変化の勢いは加速し続け、クラウドコンピューティングやブロックチェーン、人工知能(生成AIを含む)等の先端技術は、大きな機会を提供するだけでなく、同時に新しいリスクを生み出しております。当社では、先端技術やSNS等に関しては慎重に管理するようにしておりますが、下記の要因等により、当社の業務運営や業績等に悪影響が及ぶ可能性があります。
- 先端技術の誤作動や不備等による事務事故
- 生成AI等の先端技術の悪意のある利用
- 当社の経営状況等に関するフェイクニュースの流布(SNSでの拡散を含む)
(17) 法令違反に関するリスク
当社グループの事業はいずれも、厳格な法的規制及び監督を受けております。そのため、法令違反などが発生した場合、当社グループの各社が、罰金、課徴金、業務改善命令、業務停止命令、許認可の取消し等の処分を受ける可能性があります。
特に、保険業法及び銀行法等に基づく下記の許認可等は、当社グループの主要な事業活動の前提であり、当該免許に期限はなく、当連結会計年度末現在、当該許認可等が取消しとなるような事由の発生は認識しておりませんが、将来において免許が取り消される等の事態が生じた場合には、その会社は事業の継続が出来なくなり、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
[当社グループが受けている主な許認可等]
また、当社グループの各社は共通のブランドを用いて事業を行っているため、ある事業において法令違反などが発生した場合には、当社グループの事業全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
(18) 訴訟等に関するリスク
当社グループは、保険事業・銀行事業を中心に各種金融サービスを提供しておりますが、これらの業務遂行の過程で、当社グループに対し、顧客等から訴訟その他の法的手続を提起又は開始される可能性があります。また、人権侵害を含む人事労務管理や安全衛生管理の不備等に起因して、当社グループの従業員から訴訟等を提起される可能性もあります。
当社グループに対し訴訟等を提起された場合、その結果によっては、当社グループの企業イメージや、事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。
(19) リスク管理方針及びリスク管理マニュアルが予期せざるリスクに対し適正に機能しないリスク
当社グループのリスク管理は、流動性リスク及び投資活動に関連したその他のリスクに加え、事務リスク、システムリスク、情報セキュリティリスク、保険引受リスク、リーガルリスク、内部不正リスク、風評リスク、事業継続リスク及び気候変動リスクなどを含めた一連のリスクに対処することを企図しております。しかし、当社グループが商品やサービスを多様化し、顧客基盤を拡充するに伴い、これらのリスクを管理するために必要なシステム及びリスク管理の改善を行うことが困難となる可能性があります。リスク管理方針及びリスク管理マニュアル等は、事業に伴う様々なリスクに関連した損失防止に有効でない可能性があります。
これらの方針やマニュアル等が有効に機能しない場合には、当社グループの業績に多大な悪影響を及ぼし、損失を生じさせる可能性があります。
(20) ヘッジ全般に関するリスク
当社グループでは、経営の安定性を高めるため、上述した観点以外でも、適宜リスクヘッジを実施しております。
再保険を含むリスクヘッジの実施に際しては、企図した効果が得られるように留意しておりますが、想定通りの効果が得られる保証はなく、結果として、(機会)損失の発生・拡大につながってしまう可能性があります。また、想定した通りのヘッジ効果が得られた場合でも、異なる方法で評価すると、損失の発生・拡大につながっているという可能性もあります。たとえば、EVなど、経済価値ベースの企業価値の変動をヘッジした場合、企業会計に基づく期間利益の変動が大きくなる可能性があります。
(21) IFRSの適用に関するリスク
当社は、2027年3月期からグループ連結ベースの会計基準にIFRS会計基準を任意適用しますが、適用時には、当社グループの業績等の実体に変動がない場合であっても、収益の認識、資産・負債の評価など各種会計処理方法が変更されることに伴い、当社グループの業務運営や財務状況、ソルベンシー・マージン比率、自己資本比率に悪影響を及ぼす可能性があります。
(22) 新規事業への参入等に係るリスク
当社は、既存事業に加え、グループ一体での新たな価値提供やM&Aを含む成長投資、新規領域への進出等により、更なる成長を目指しております。一方で、これらを進めるにあたっては、そのリスクや妥当性を十分に検討
しておりますが、法制度の変更や金融経済環境の変化、出資先の業務遂行に支障をきたす事態が生じた場合等には、期待されるサービス提供や十分な収益を確保できない可能性があります。
なお、ソニー銀行において、米ドル建ステーブルコインの発行・管理等の事業化に向けて、米国における信託子会社の設立について検討を進めており、現在その準備を行っております。米国における関連規制やライセンス
要件等に基づき、商品・サービスの開発・提供を検討しておりますが、制度環境の不確実性や事業開始後における事業者の採用、顧客の利用が想定通りに進まない場合等は、計画の変更、遅延又は中止を余儀なくされる可能性があります。その他、システム障害、不正利用、第三者による攻撃等が発生した場合には、顧客の信頼及び当社グループのブランド価値に悪影響を及ぼすおそれがあります。