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コンプライアンス

コンプライアンスについての基本的な考え方

当社では、コンプライアンスを「役員・従業員の一人ひとりが、ソニーフィナンシャルグループのビジョン・バリューへの理解を深め、関連するさまざまな法令、規則、社会的規範等を遵守するとともに、高い倫理観のもと、透明性のある適切な業務運営を遂行すること」と定義し、経営の最重要課題のひとつとして位置づけるとともに、各役員・従業員が各自の義務・責任を十分に認識し理解する態勢を構築しています。
グループ各社は、それぞれの業態・規模等に応じた態勢を構築してコンプライアンスの実効性を自ら高めていく責任がありますが、当社は、金融持株会社として、グループ経営の観点からグループ各社のコンプライアンス態勢を常に把握し、必要に応じて助言等を行うことにより、その推進を図る役割を担っています。

ソニーフィナンシャルグループのコンプライアンス態勢図(2023年7月1日現在)

ソニーフィナンシャルグループのコンプライアンス態勢図

※図中の「SFGI」は、「ソニーフィナンシャルグループ株式会社」を指します。

ソニーフィナンシャルグループのコンプライアンス活動

当社では、ソニーフィナンシャルグループのすべての役員・従業員が遵守すべき「ソニーフィナンシャルグループ行動規範」を定めています。
また、当社において、取締役会は「コンプライアンス・マニュアル」*および「コンプライアンス・プログラム」**を策定し、その遵守状況や進捗状況について適宜把握することにより、コンプライアンス態勢を整備・構築し、その適切な運用に率先して取組んでいます。また、コンプライアンス上の問題が発生した場合には、コンプライアンスの推進を統括する部門である法務・コンプライアンス部が、コンプライアンス・マニュアル等に則り、事実確認・調査を行い、関係部門に対して適切に対処を指示するとともに、取締役会等に報告を行う態勢が整備されています。 
グループ各社においても、「ソニーフィナンシャルグループ行動規範」を踏まえた行動規範を採択して自らコンプライアンス態勢を整備・構築しており、当社はその適切な運用のための指導・支援を行っています。年に2回開催される「コンプライアンス連絡会議」は、グループ各社のコンプライアンス推進状況の確認等を目的とし、グループ各社のコンプライアンス担当役員・部長等で構成され、重要な討議結果は当社の取締役会等に報告されます。
グループ各社において発生したコンプライアンス上の問題は、原則として各社が自らの定める社内規程に基づき、事実確認・調査を行い、自らの責任において対応します。ただし、当社はグループ各社に対して、別途定める報告基準に従い、重大と判断される問題については、速やかに当社に報告させるものとし、報告を受けた当社は、適切な対応を検討のうえ、必要に応じてグループ各社に対して助言や指導を行う態勢を整備しています。
また、当社およびグループ各社のコンプライアンス活動状況についての監査が定期的に実施され、グループ全体のコンプライアンス態勢の有効性が検証されており、監査を通じて提言された事項に対しては、改善に向け取組んでいます。

*コンプライアンス・マニュアル
コンプライアンスを実現するための当社のコンプライアンス態勢ならびに役員・従業員が理解しておくべき企業理念等を掲げたものです。また、法令等に抵触する行為等、コンプライアンス上問題のある行為等を発見した場合の報告先、事実確認・調査を行う態勢や対処方法のほか、コンプライアンス状況の確認方法等についても定めています。
**コンプライアンス・プログラム
コンプライアンスを実現するため、コンプライアンス状況の確認、研修、その他にかかる事項についての実践計画として、原則として年度ごとに策定しています。

コンプライアンス徹底に向けた具体的な取組み

ソニーフィナンシャルグループでは、「ソニーフィナンシャルグループ行動規範」において、贈賄防止、利益相反取引の防止、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングの防止およびテロ資金供与対策の推進といった、腐敗の防止およびコンプライアンスの徹底に向けた会社としての取組方針を定めています。そのうえで、社内規程に基づき、上記テーマに関するものを含む腐敗防止およびコンプライアンス推進のための研修を毎年実施しているほか、ソニーグループ(株)および当社各々のCEOからのトップメッセージや四半期に1回以上の頻度でのコンプライアンスメッセージの配信を通じ、すべての役員・従業員に対して腐敗防止およびコンプライアンスにかかる周知徹底を図っています。なお、役員・従業員に対するアンケートを実施し、役員・従業員の腐敗防止およびコンプライアンスに関する理解度を確認するとともに、研修等に関する意見を各種施策に取込んでいます。

腐敗防止およびコンプライアンス徹底に向けた主な取組み領域
  • 倫理的な企業風土の醸成
  • 社内通報制度(ホットライン)
  • 情報セキュリティ
  • 個人情報保護
  • 公正競争
  • 贈賄防止
  • 職場における適切な行動(ハラスメント防止・人権の尊重等)
  • マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策
  • 反社会的勢力排除
  • インサイダー取引等防止
  • お客さまとの利益相反の適切な管理

  • 取引先管理(ビジネスパートナー)

    ソニーフィナンシャルグループは、新たなビジネスパートナーの選定において、贈賄防止、反社会的勢力の排除、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策、経済制裁等の観点から包括的にデューデリジェンス(精査)を実施しています。また、取引が開始された後においては、ビジネスパートナーに対して、リスクの度合いに応じたデューデリジェンス(精査)を実施する等、上記の観点を含めたモニタリングを定期的に行う態勢を整備しています。

    社内通報制度

    ソニーフィナンシャルグループの役員、従業員および派遣社員(これらの退職者を含む)は、会社の方針、事業活動その他の行為が、法令等に違反している(あるいは違反のおそれがある)と考える場合、当社およびグループ各社に設置されている通報窓口か、ソニーグループの通報窓口を選択して通報することができます。2023年3月期、当社およびグループ各社の通報窓口において受けた通報は合計59件であり、職場環境、組織運営、および業務遂行に関する通報が中心となっています。当社およびグループ各社では、通報者が社内通報を行った事実または情報提供者が情報提供を行った事実を理由として、通報者および情報提供者に対するいかなる報復や不利益的措置も禁じ、通報者および情報提供者を保護するための適切な措置を講じるとともに、通報に関連する情報を厳重に管理したうえで所要の対応を行っています。なお、ソニーフィナンシャルグループの協力会社の従業員(過去そうであった者を含む)からの通報についても、必要に応じて社内通報に準じたものとして取扱うこととしています。

    贈賄の禁止

    ソニーフィナンシャルグループのすべての役員・従業員は、相手が公務員等であるか否かを問わず、不適切に業務上優位な取扱いを受けることや事業に何らかの影響を及ぼすことを目的とした金銭や贈答、接待その他の便益の供与を決して行いません。
    そのうえで、当社およびグループ各社では、特に公務員等に応対する際に必要な遵守事項や手続きを定めた贈賄防止規則を策定しています。ソニーフィナンシャルグループの役員・従業員が直接応対する公務員等に加え、当社またはグループ各社を代理して公務員等に応対する第三者(代理店等)や、合弁事業のパートナー等を対象として、独自に定めるレッドフラグ(疑わしい兆候)や高リスク地域への該当性、取引の類型等をはじめとするリスクの度合いに応じたデューデリジェンス(精査)を事前に実施しています。なお、政治献金や慈善寄付を実施する場合においても同様に事前のデューデリジェンス(精査)を行います。

    インサイダー等取引防止

    当社は「ソニーフィナンシャルグループ インサイダー取引等防止基本方針」を定め、これに基づき当社およびグループ各社はインサイダー取引等の未然防止に資する態勢を構築しています。
    また、当社は、グループ各社の態勢構築が十分になされ、インサイダー取引等防止に関し、有効に機能しているかどうかをモニタリングし、必要に応じて適切な措置を講じます。

    利益相反管理方針(概要)

    当社は、その傘下の金融機関のお客さまの利益が不当に害されることのないよう「利益相反管理方針」を定めています。当社法務・コンプライアンス部担当役員は、利益相反管理統括責任者として、傘下の金融機関からの報告やお客さまからの苦情等に基づき必要と判断したときは、傘下の金融機関に対し、次のとおり必要な措置を講じるよう求めます。

    • 利益相反を発生させる可能性のある部門間の情報遮断
    • 対象取引の中止または取引条件もしくは方法の変更
    • 利益相反事実またはそのおそれがあることのお客さまへの開示
    • その他、必要と判断する措置

    また、当社および傘下の金融機関では、対象取引の特定に係る記録やお客さまの保護を適正に確保するための措置に係る記録を適切に保存しています。

    反社会的勢力排除に向けた取組み

    当社は、反社会的勢力の排除に向けて、「反社会的勢力排除に関するグループ基本方針」を定め、当社およびグループ各社において反社会的勢力対応部署の設置および不当要求防止責任者の任命や、外部専門機関との連携による反社会的勢力の情報収集等、態勢を整備するとともに、グループ一体となって反社会的勢力排除に向けた取組みを行っています。

    反社会的勢力排除に関するグループ基本方針

    ソニーフィナンシャルグループは、反社会的勢力との関係を遮断することの社会的責任、コンプライアンスおよび企業防衛の観点からの重要性を十分認識し、グループ一体となって反社会的勢力排除に向けた取組みを実施するためにこの基本方針を定め、各社役職員一同がこれを遵守することとします。

    1. 組織としての対応
      反社会的勢力に対しては、担当者や担当部署だけに任せずに、経営トップ以下、組織全体として対応するとともに、対応する役職員の安全を確保します。
    2. 外部専門機関との連携
      適切な助言、協力が得られるよう、平素から、警察、暴力追放運動推進センター、弁護士等の外部の専門機関と緊密な連携強化を図ります。
    3. 取引を含めた一切の関係遮断
      反社会的勢力に対しては、取引関係を含めて、一切の関係を遮断します。
    4. 有事における民事と刑事の法的対応
      反社会的勢力による不当要求は断固として拒絶し、必要に応じて民事および刑事の両面から法的対応を行います。
    5. 裏取引や資金提供の禁止
      反社会的勢力との裏取引や同勢力への資金提供は絶対に行いません。

    マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策ならびに経済制裁遵守

    ソニーフィナンシャルグループでは、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策を経営上重要な課題として位置づけ、「ソニーフィナンシャルグループ マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策に係る基本方針」を定めています。また、当社では「ソニーフィナンシャルグループ経済制裁遵守規則」を定めており、グループ各社においても同等の規則の導入を求めています。ソニーフィナンシャルグループでは、経営陣からのトップダウンによって、必要な権限付与と資源配分を行うとともに、全役職員に対し、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策ならびに経済制裁遵守に係る意識を浸透させるための積極的な関与等を行います。また、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策として、犯罪収益移転防止法に定める特定事業者に該当するグループ各社では、取引時確認や疑わしい取引の届け出等を適切に実施するための態勢を整備しています。当社は、当社の法務・コンプライアンス部を責任部署とし、グループ各社のマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策ならびに経済制裁遵守に関する態勢のモニタリングを実施しています。モニタリング結果については、コンプライアンス連絡会議等を通じグループ各社にフィードバックを実施するほか、当社の取締役会に報告を行ったうえで適宜指示を仰ぐ等、グループ全体でマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策ならびに経済制裁遵守に係る態勢の構築に向けて取組んでいます。