【参:サステナビリティ:カテゴリ】
サステナビリティSustainability
H1

ステークホルダーへの責任

コンテンツ
人材育成と働きやすい職場づくり

人材戦略 “社員と会社のパートナーシップ”

社員と会社のパートナーシップ

昨今、働く人々の就労への意識の変化や人材流動化の加速等、人材マネジメントを取り巻く環境は大きく変化し続けています。ソニーフィナンシャルグループ(以下、ソニーFG)では、人材の観点から、Our Vision(私たちのありたい姿)を実現し、グループとしての持続的な成長につなげるために、「社員と会社のパートナーシップ」をコンセプトとした人材戦略を策定しました。

人材戦略 社員と会社のパートナーシップ

人材戦略の策定にあたっては、原点に立ち戻り、ソニーFGらしさを再確認しました。これまで、ソニーFGの各事業では、業界や世の中を変え、人のやらないことをやるチャレンジ精神の下、新しいビジネスモデルやサービスを立ち上げてきました。そこには、ソニーFGの社員が挑戦したいという意志とともに、社会やお客さまに貢献したいという強い気持ちがありました。このような社員の想いを尊重し、新しい挑戦を実現できたのは、フラットな組織で、社員一人ひとりが自由な発想を持ち、自由闊達にさまざまな議論をできる組織風土があったからだと考えています。

日々の活動にあたっては、社員自身が誠実さとフェアな判断基準を持ち、業務を遂行する企業風土が根底にあります(Our Values「フェアであり続ける。」)。その前提を踏まえ、ソニーFGらしいユニークな強みを一層伸ばしていくために、まずは、会社が、属性や状況にかかわらず、社員全員が安心して活躍できる環境をつくり、社員は、お客さまや仲間の想いに寄り添う姿勢をもつことが大切な土台になります(Our Values「想いに寄り添う。」)。そして、さまざまな意見を持つ個性豊かな社員が自由闊達に議論し、会社は、その個性をさらに伸ばせるように、組織の垣根を越えたさまざまな経験ができる環境をつくり支えていきます(Our Values「自分らしさを磨く。」)。そのうえで、社員が失敗を恐れずに果敢に挑戦し、その姿を会社が後押しする(Our Values「一歩前へ。」)ことで、新しい商品やサービスを世の中へ提供していきます。このように、社員だけが単に努力をする、または、会社が一方的に施策に取組むのではなく、「社員と会社のパートナーシップ」という社員と会社が相互に高め合う関係を通して、Our Vision「感動できる人生を、いっしょに。」の実現を図っていきます。

施策ラインナップ

社員と会社がパートナーとなり、Our Visionを実現するプロセスの各フェーズにおいて、社員と会社の間をつなぐ施策の充実化を進めています。施策一つ一つがOur VisionやOur Valuesについて社員と会社がともに考えるコミュニケーションの機会になり、パートナーシップの強化につながります。施策は、グループ共通での取組みだけでなく、個別の事業特性に照らして、各事業にて独自に取組んでいるものがあります。グループ間で密に連携を図りながら、ソニーFG全体で人材戦略を着実に実行していきます。

施策ラインナップ
施策ラインナップ

人材戦略を支える基盤

人材戦略の実行にあたっては、施策に加えて、基盤となる仕組みの整備が重要だと認識しています。例えば、社員と会社が一体となることができる環境づくりを目的に、役員に加えて、従業員についても役位・職責に応じて当社株式によるストック・オプション(新株予約権)を付与しております。また、上場に向けて、ソニーFGとして持株会を創設する予定です。さらに、グループ全体での人材の可視化・コミュニケーション活性化を目的とした人材プラットフォームやグループ内での人材交流促進を目的とした人事制度の整備を進めていきます。

想いに寄り添う。~多様な社員のウェルビーイング実現

属性や状況にかかわらず、社員全員が活躍できる環境を整備しています。誰もが働きやすい職場づくりを目指し、多様なバックグラウンドを持った社員がさまざまなライフイベントやキャリアを調和させながら両立できるように支援しています。

健康経営推進

社員がお客さまや仲間の想いに寄り添うために、まずは、社員全員が、属性や状況にかかわらず、安心して活躍できる環境が重要です。グループ各社だけの取組みに加えて、ソニーFGとして、様々なイベントの開催等を通じ、安心して活躍できる前提となる健康で働きやすい職場づくりを支援していきます。

健康経営推進
体制図

多様な社員の活躍推進

ソニーFGでは、さまざまな属性の社員が活躍できる環境を整備しています。例えば、さまざまな背景を持つ方々の社会参画が進み、人生100年時代の到来に備えるための保険や資産形成を必要とする顧客層が拡大していく中で、女性社員の意見を踏まえた商品開発等、多様な人材を通した商品・サービス提供のニーズはますます高まっています。こうしたニーズに対応すべく、2025年度末のSFGI、主要3子会社および介護事業3社(ただし、ソニー生命は本社内勤社員のみが対象(以下「グループ対象会社」))の女性管理職比率目標を18%に設定しておりましたが、2024年度末で当目標を達成していることからさらに加速すべく2028年度末に女性係長(指導的地位にあって次期管理職候補の者)比率30%、2035年度末に女性管理職比率30%の目標設定を行っております。女性活躍を推進するとともに、女性が活躍しやすい環境を整えるための施策として、女性本人のみならず管理職や男性社員も対象とした研修を実施しています。また、性別の多様性だけでなく、障がい者雇用の拡大にも積極的に取組んでおり、障がいのある方がさまざまな場面で活躍しています。今後も、多様な人材が活躍できる職場環境の構築を推進してまいります。

管理職に占める女性労働者の割合
2024年度末実績 2025年度末目標 2035年度末目標
18.2% 18.0% 30.0%
係長に占める女性労働者の割合
2024年度末実績 2028年度末目標
28.2% 30.0%

*「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づく一般事業主行動計画において定めた2025年度末時点での女性管理職比率の目標人数及び2024年度末実績をグループ対象会社で合算し算出した割合。

ウェルビーイング関連施策

ソニーFGでは、さまざまな状況に柔軟に対応した働き方をできるように各種制度を整備しています。例えば、業務の繁閑に応じて、自らが出社・退社時間を設定するフレックス勤務を導入する等、柔軟な働き方を積極的に推進しています。フレックス勤務と在宅勤務を併用した効率的な時間配分によって、仕事の生産性を高めつつ、社員一人ひとりの生活を豊かにする時間を確保できるよう支援しています。また、社員の子育てと仕事の両立を促進するために、特に男性労働者の育児休業取得を推進しています。継続的な就業ができるように、育児休業・特別休暇・短時間勤務制度等の制度を整備しています。

男性労働者の育児休業取得率
2024年度末実績 2025年度末目標
90% 100%

*「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号が定める育児休業等をしたものの数および育児を目的とした休暇制度を利用したものの数の合計数の割合について、2025年度末時点の目標及び2024年度末実績をグループ対象会社で合算し算出した割合。

自分らしさを磨く。~グループ内における多様性促進・交流活性化

社員が組織の垣根を越えて、さまざまな経験ができる環境を整備しています。社員がソニーFGを活用し、自分らしさを磨くことを支援しています。また、今後は、ジョブローテーションの活性化や人材データベースの充実化を通して個性豊かな社員の活躍を一層推進していく予定です。

グループ内公募制度

ソニーFGでは、社員の意志で手を挙げ、希望する部署やポストに応募する仕組みを整備しています。社員一人ひとりの理想のキャリアプランを支援し、自分らしさを磨く重要な仕組みのひとつです。社員の持つ経験の多様性を示す独自指標であるバウンダリースパナー指数の上昇につながることを目指しています。

バウンダリースパナー指数 (2025年4月1日時点)
事業横断異動活性化
ソニーFG入社後の複数事業*a.-g.領域経験**を有する本籍社員数
グループ内多様性活性化
ソニーFG本籍社員一人あたりの経験**事業*a.-h.領域
259名 1.9領域

* 領域:a.当社、b.生命保険事業, c.損害保険事業、d.銀行事業、e.介護事業、f.ベンチャーキャピタル事業、g.ソニーグループ内その他事業、h.ソニーグループ外
** 経験:主務経験に加えて、兼務経験を含む。

グループ横断育成施策

ソニーFG2030 ! の様子

ソニーFGでは、2022年度から、各事業の枠を越えて、ソニーFGの未来を切り拓き、牽引できるリーダーの育成を目的としたグループ横断の研修プログラム「ソニーFG2030 ! 」をスタートし、経営人材育成を強化しています。また、個に寄り添った育成プログラムとして、クロスメンタリングプログラムを実施しています。ソニーFG内の異なる事業の役員がメンターとなり、将来のリーダー候補の育成ニーズに基づいてメンタリングを行っています。また、ソニーグループと連携のうえ、金融の枠を越えたリーダー育成プログラム(「Sony University」等)に参加し、リーダー候補が既存の常識の枠にとらわれない広い視野を体得する機会を提供しています。

グループ横断プログラム参加経験者数
2024年度実施後
140名

*対象プログラム:「ソニーFG2030 ! 」「クロスメンタリング」「Sony University」

一歩前へ。~挑戦を常に尊重し後押しする風土醸成

社員が失敗を恐れず挑戦する姿勢を後押しする環境を整備しています。特に、小さなことでも、まず「やってみる」姿勢が当たり前だと思える会社の風土を醸成することが重要だと考えています。また、今後は、新しい商品・サービスの具体的な立ち上げを支援するグループ全体での新規事業・サービス創出プロジェクトやサクセッションプランの仕組み共通化を通して、社員の挑戦を後押しする仕組みをさらに推進していく予定です。

Sony Financial Group CHALLENGE AWARD

ソニーFGでは、個人やチームで創意工夫して取組んだ新しいチャレンジを表彰するイベントを開催しています。グループ内からエントリーされた取組みは、自発性・挑戦度・影響度の視点から、社員投票や各社社長により審査されます。
表彰式では、グループ各社の社員が見守る中、受賞者が発表され、各社社長からトロフィーが授与され、大いに盛り上がりました。2024年度は、ライフケアデザイン(株)事業部 Life Focus推進室のナイトアクティビティの導入プロジェクトが大賞に選ばれました。夜の時間帯は、スタッフの数が少ないため、すぐに就寝になるという介護業界の常識を覆す取組みです。一日の中で一番リラックスした自分らしい時間である夕食後の団らんの時間に着目し、ソニーFG介護事業のコンセプト“Life Focus”、「その人らしさ」を体現したいという想いが込められています。

応募した社員全員には、参加賞としてネックストラップが贈られました。グループ内でネックストラップを持つ社員が増え続け、チャレンジが日常になるグループを目指し、今後も継続して実施していきます。

ネックストラップ保有者数(応募経験のある社員数)
2024年度実施後
451名

* ソニーフィナンシャルグループ(株)、主要3子会社および介護事業3社

社内通報制度

ソニーフィナンシャルグループの役員、社員、派遣社員および協力会社の従業員は、会社の方針、事業活動その他の行為が、法令等に違反している(あるいは違反のおそれがある)と考える場合、当社およびグループ会社に設置されている通報窓口か、ソニーグループの窓口を選択して通報することができます。

コンプライアンス

安全衛生に関する基本方針

ソニーフィナンシャルグループは、社員等の安全と心身の健康の確保を最も重要な課題のひとつと位置づけ、ゼロ災害およびゼロ疾病を目指し、すべての事業活動において社員等が安全かつ健康に働ける職場づくりに取組んでいます。

ソニーフィナンシャルグループ安全衛生基本方針 (2021年10月1日改定)(PDF233KB)