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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2026年06月11日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

高まる戦闘激化リスク

為替

10日のドル円は上昇した。この日発表された米国の5月消費者物価指数(CPI)は、総合・コアともに市場予想と一致。前月から加速する強い結果となったものの、予想の範囲内だったことから、一時ドル売りが強まる場面も見られた。ただ、その後米国がイランへの攻撃を宣言し、イラン側もホルムズ海峡の封鎖や船舶への攻撃を実施したことなどが報じられると、原油価格の急騰とともにドル買いが優勢に。ドル円は160円50銭台まで上値を伸ばしている。本日のドル円も、引き続きイラン情勢に振らされる展開となりそうだ。本格的な戦闘にエスカレーションするとの思惑が強まれば、ドル一段高となる公算。その場合、為替介入の実施により急落する可能性もあり、注意が必要だ。なお、本日は欧州中銀(ECB)の金融政策発表も予定されている。25bpの利上げは既定路線だが、その後の金融政策に関する示唆や、四半期ごとのマクロ経済見通しには要注目だ。(森本)

本日の予想レンジ: 160.10-161.00円

株式

10日の日本株式市場は、日経平均株価が反落し64,179.27円(-1.89%)で引けた。米国のイランに対する「自衛攻撃」が伝えられ、市場は中東情勢の先行きを不安視した売りが広がった。セクター別にはAI・半導体関連銘柄が広く売られて指数を押し下げた一方で、不動産や小売りといった内需株が個別に物色された。10日の米国市場は、主要3指標が揃って下落した。トランプ米大統領がイランに対する一段の攻撃を予告したことで投資家の心理を冷やした。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3.57%下げるなどハイテク株に売りが広がったほか、工業セクターの下げ幅も大きかった。同日発表された5月の米消費者物価指数(CPI)はほぼ市場予想通りの結果で、年内の利上げ予測を加速させるものではなく、株式市場への影響は限定的だった。11日の日本市場は続落の見込み。中東情勢と米国市場のハイテク株安が重石になるとみられる。日経平均先物の夜間取引(大阪・6月限物)は前営業日比ー1,200円(ー1.86%)を見込む。(鈴木)

債券

10日の米国債券市場では、国債利回りが小幅に上昇した。朝方発表された5月の米消費者物価指数では、コア指数の前月比の伸びが鈍化し、短期的なインフレ圧力の落ち着きが意識されたことから、取引序盤には利回りが低下する場面もあった。ただ、その後は米国とイランを巡る緊張の高まりが意識され、原油価格の上昇とともに利回りは再び上昇に転じた。トランプ大統領がイランに対する強硬姿勢を強め、報復の応酬が続く中で、エネルギーコストを通じたインフレ再燃への警戒感が相場の重しとなった。需給面では10年債入札が実施され、応札倍率は高水準となり、最高落札利回りも入札前取引を下回るなど堅調な需要が確認されたものの、地政学リスクを背景とした金利上昇基調を大きく変えるには至らなかった。市場ではコアインフレに一定の安心感が示された一方、サービス価格の高止まりやエネルギーコスト上昇の影響も残り、金融政策を巡る見方は大きく変化しておらず、年内の利上げ観測も維持されている。本日の日本債券市場(6月11日)は、売り優勢の展開が見込まれている。米国とイランの対立激化を受けた原油高が国内金利の押し上げ要因として意識される中、日本時間早朝には米国によるイランへの攻撃開始が伝わり、中東情勢の不透明感が一段と強まっている。前日に実施された30年国債入札は応札倍率が低く、最低落札価格も市場予想を下回るなど低調な結果となり、事前の金利低下を受けて投資家の応札姿勢が慎重化したことがうかがわれた。ただ、入札後は超長期ゾーンでの売りが広がらず、ショートポジションの買い戻しが入り、相場を下支えする動きも見られた。本日は日銀の国債買い入れオペが予定されているものの、需給面の下支え効果は限定的とみられており、原油動向や海外金利の影響が引き続き大きい。さらに、日銀総裁が入院により金融政策決定会合を欠席する見通しとなり、今後の政策運営への注目が高まっているが、6月会合での利上げ見通し自体は変わっていないと受け止められている。市場の関心はその先の利上げパスやコミュニケーションに移りつつあるが、足元ではインフレ懸念や財政拡張への警戒感が引き続きプレミアムとして反映されやすく、相場は戻り売りに押されやすい地合いとなりそうだ。(宮嶋)