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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2026年06月01日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

米イラン交渉継続

為替

29日のドル円相場は方向感に乏しい展開。ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡むドル売りで一時159円10銭付近まで値を下げる場面も見られたが、下げ一巡後は下げ幅を圧縮。1日を通し、米国とイランの和平協議について期待と不安が交錯する中で159円台前半でのもみ合いが続いた。なおこの日、トランプ大統領は2時間にわたって米国・イランの戦闘終結に向けた最終決定のための会合を実施したが、決定には至らなかった。さらに週末、イランと米国が暫定合意したと報じられた覚書について、トランプ大統領が核開発やホルムズ海峡についての点で複数箇所の修正を要求したと報じられており、引き続き目立った進展はなかった。関連報道に神経質な相場は続く公算だ。なお、本日は米国で5月ISM製造業景況指数の発表や、パウエルFRB理事の発言機会が予定されている。(石川)

本日の予想レンジ: 158.70‐159.80円

株式

5月29日の米国株式市場は続伸し、主要3指数はいずれも終値ベースで最高値を更新した。S&P500種株価指数は前日比小幅高となり、週間ベースでは9週連続で上昇し、この40年間でも数回しか見られない長期連続高を記録した。米国とイランの戦争が終結に向かうとの期待が高まり、地政学的リスクの後退観測が投資家心理を支えたほか、人工知能(AI)関連投資の拡大が企業収益を押し上げるとの見方が相場の根底を支えている。個別では、AIサーバー需要を背景に業績見通しを引き上げたIT関連企業が大幅高となり、情報技術セクターが相場上昇のけん引役となった。半導体やサーバー関連にも買いが広がり、同業他社やソフトウェア関連株も押し上げられた。一方で通信サービス株や自動車株は軟調で、政策動向や企業見通しの下方修正が嫌気された銘柄は下落するなど、セクター間の強弱も見られた。市場全体では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回る場面もありつつ指数は上昇しており、上昇が一部銘柄に依存している側面も示された。また、トランプ大統領はイランとの暫定合意に関する最終決定を一時持ち越すなど、交渉の不透明感は完全には払拭されていない。それでも停戦延長や合意成立への期待が維持され、原油価格の落ち着きとともに株式市場の下支えとなった。市場では、企業業績の底堅さが地政学リスクを相殺しており、利益成長が続く限り株価の上昇余地は維持されるとの見方が広がっている。本日の日本株式市場(6月1日)は、もみ合いの展開が見込まれている。前週末に日経平均株価が過去最高値を更新した反動や、短期的な過熱感が意識され、利益確定売りが上値を抑える要因となりそうだ。一方で、米国株が高値圏を維持していることやAI・半導体分野の構造的な成長期待が根強いことは、相場の下支えとなる。もっとも、中東情勢の不透明感は引き続き市場の懸念材料となっている。米国とイランの停戦延長に関する合意は最終決定に至っておらず、イスラエルを含む地域情勢の緊張も残る。こうした状況を背景に、リスク回避姿勢が強まる局面では輸出関連や景気敏感株を中心に売りが優勢となる可能性がある。一方で、原油価格が落ち着きつつある場合には再び上値を試す展開も意識されており、外部環境を注視しながらの神経質な値動きが続く見通しだ。(宮嶋)

債券

5月29日の米国債券市場では、国債利回りが低下した。米国とイランの停戦に向けた交渉進展への期待が広がり、原油価格が下落したことが背景にある。10年債利回りは低下し、2年債利回りも低下するなど、短期ゾーンを中心に買いが優勢となった。週間ベースでは、イラン戦争開始以来の大幅な国債上昇となった。トランプ大統領が交渉に関する最終決定を持ち越したとの報道を受け、利回り低下の動きは一部巻き戻される局面もあったが、市場全体では停戦に向けた前進を評価する流れが維持された。原油価格の低下を背景に、エネルギー価格の上昇がコアインフレへ波及するリスクが後退するとの見方も広がっている。一方で、PCEは前年比で高い伸びを示し、インフレ圧力は依然として存在する。金融政策面では、利上げ観測が残る中で今後の政策金利見通しに対する不確実性は続いている。市場では、最終的に停戦合意が成立すれば利上げ圧力の一部は後退するとの見方があるが、現時点では地政学とインフレの両要因が金利動向を左右している。本日の日本債券市場(6月1日)は、もみ合いながらもやや弱含みの展開が見込まれている。米国とイランの暫定合意を巡る不透明感が続く中、明日に予定されている10年国債入札や、週内の総裁講演を控え、積極的にポジションを傾けにくい状況となっている。前週までの金利上昇の反動や、原油価格の動向によっては一時的に買い戻しが入る可能性もある。方向感に乏しい中でも外部要因をにらんだ振れやすい展開となりそうだ。(宮嶋)