12日のドル円相場は上昇。前日からのドル買いの流れを引き継いだ上、NY市場に入り発表された米国の1月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったこととで米長期金利が上昇すると、一段高。一時154円80銭前後まで値を伸ばした。一方、ユーロドルは小幅に上昇。米CPIの発表を受けて一時ドル高に振れる場面も見られたが、前日安値付近では底堅さも見せ、反発。さらに、「欧州連合(EU)の貿易担当委員は米国と関税問題の解決を巡り協議する」などと一部で報じられると、米欧の貿易戦争への警戒感が緩和。加えて、トランプ米大統領がSNSで「プーチン露大統領と本日、電話会談を実施し、ウクライナでの戦争終結のための協議を開始することで合意した」などと投稿したことも追い風となり、ユーロドルは一時1.0430ドル前後まで上昇した。本日のドル円相場は、155円ちょうど前後の上値の重さを払拭できるかが焦点。貿易戦争懸念や地政学要因への警戒が緩む状態が維持されれば、市場全体のリスクオンムードとともに円売り圧力はかかりやすい。関連報道に注目だ。(石川)
本日の予想レンジ:153.30-155.60円