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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2025年06月06日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

米雇用を見極める

為替

5日のドル円は上昇。トランプ大統領と習近平国家主席はこの日、電話会談でさらなる貿易協議の実施で合意した。トランプ氏が「非常に良い会談だった」との認識を示すと、為替市場ではリスクオンの円売りが優勢に。もっとも、トランプ氏が、大型減税法案を繰り返し批判するイーロン・マスク氏が率いるテスラへの補助金を打ち切る可能性を示唆し、同社株価が大幅安となったことなどが、ドル円の重石に。144円ちょうど近辺では売り圧力に押されている。一方、ユーロは上昇。欧州中銀(ECB)はこの日の理事会で市場予想通り25bpの利下げを決定したが、ラガルド総裁が利下げサイクルの終了が近づきつつあることを示唆したことから、ユーロ買いが優勢となった。本日は、米国の5月雇用統計に注目が集まる。雇用関連指標を巡っては、ADP雇用統計や新規失業保険申請件数が弱い結果となり、労働需給悪化への懸念が強まっている。それだけに、予想外に底堅い結果となれば、ドルの買い戻しが強まる公算。ただ、その場合でも、貿易協議の行方を見極めたいとの思惑が強い中、145円台では上値が重くなりそうだ。(森本)

本日の予想レンジ:142.50-144.80円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

5日の米国株式市場は、主要3指標とも下落。新規失業保険申請件数の予想以上の上昇が嫌気されたほか、トランプ大統領とマスク氏の非難合戦が株式投資家の心理を冷やし、テスラ株等が下落。本日の日本株式市場も米国景気減速懸念と円高を受けて弱い動きとなりそうだ。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

5日の米国債券市場では長期金利は上昇。ECBが同日今後の利下げ一時停止をしたことで欧州債が下落したことに連れられて、米国債も下落した。本日の日本債券市場では米金利上昇がマイナス視されそうだが、特に大きな材料もないため小動きとなろう。昨日の30年債入札も悪い結果とまでは言えず需要が最悪期を抜け出しつつあることが伺えるが、決して良い結果とも言えない結果となった。財務省は超長期国債発行減額に動いていくとみられるものの、その規模感はまだわからず投資家の不安は完全に払しょくされていないようだ。また、そもそも生保の規制対応需要も一巡していることや日銀の国債買い入れ減額も進んでおり、もともと需要がつきづらい環境ではある。超長期金利がさらに上振れていく可能性は後退しているものの、下落基調を強めていくというほどの状況でもなく、リスクプレミアムが高まって金利は高水準が続きそうだ。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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