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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2025年05月30日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

関税巡る裁判が攪乱要因に

為替

29日のドル円は上昇後反落した。米国際貿易裁判所がトランプ関税の多くについて違法と判断したと報じられたことで、ドルは一時急伸。ドル円は146円台を付ける場面も見られた。ただ、トランプ政権が控訴手続きを開始した上、自動車関税など品目別の関税は対象外であることや、前週分の新規失業保険申請件数などの経済指標が弱い結果となったことなどから、その後はドルの売り戻しが優勢に。連邦高裁が国際貿易裁判所の判断を一時停止したこともドルの下押し圧力となっている。昨日は、ドル円の上値の重さを改めて確認する格好となった。関税裁判が新たな攪乱要因となる中、本日のドル円も関連報道に振らされることが予想されるが、引き続きドル円は上値が重い展開となりそうだ。なお、今朝方発表された東京CPIは市場予想を上回り、やや円買い圧力となっている。(森本)

本日の予想レンジ:143.00-145.00円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

29日の米国株式市場は、主要3指標とも上昇。米国際貿易裁判所がトランプ大統領の関税措置を差し止めたというニュースフローを受けて貿易戦争緩和の期待から上昇。エヌビディアの好決算も後押しとなった。本日の日本株式市場も、貿易摩擦緩和期待や生成AI需要に対する期待が下支えとなりそうだが、その後に差し止めが一時停止となり円高に振れたこともあり、上値は重そうだ。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

29日の米国債券市場では長期金利が低下。GDPや新規失業保険申請件数の低調な結果を受けて買いが入った。トランプ関税を巡る不確実性の高まりも安全資産需要の後押しとなったのかもしれない。本日の日本債券市場では米金利低下を受けて買いが入りそうだ。ただし先ほど公表された5月の東京都区部CPIはコア、コアコア(生鮮食品・エネルギー除く)ともに前月から加速しており、金利上昇要因として意識される可能性がある。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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