9日のドル円は下落後急騰。欧州時間にかけては、ベッセント米財務長官が円高について「自然な流れ」と評したことなどもあり、昨年10月2日以来の144円ちょうどまで下落する場面も見られた。ただ、その後トランプ米大統領が、米国に対し報復措置を取っていない国・地域を対象に、上乗せ分の関税を90日間停止すると述べたことから、市場のリスクセンチメントは急激に改善。円売りが進行した。本日のドル円は、こうした流れを引き継ぎ上昇基調が続きそうだ。ただ、相互関税については10%の関税は残るうえ、トランプ氏は報復を発表した中国に対しては125%に引き上げると述べており、依然として不透明感は残る。ネガティブな材料が出れば、再びリスク回避姿勢が強まる可能性もある。なお、本日は米国の3月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場では、総合・コア共に小幅な減速が予想されている。(森本)
本日の予想レンジ:146.50-149.00円