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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2024年08月22日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

揺らぐ米経済の強さの根拠

為替

21日のドル円は上昇後反落。米労働統計局はこの日、雇用統計のベンチマーク改定の速報値を発表。3月までの1年間の雇用者数は81.8万人下方修正されることが明らかとなった。市場の一部では、最大100万人の下方修正の可能性もあるとの見方が浮上していたため、発表直後はドル買いが優勢に。ドル円は一時146円77銭まで急騰した。しかし、これまで米経済の強さの根拠とされていた雇用者数の増加ペースが大きく下方修正されたことが改めて深刻に捉えられると、その後はドル売りが優勢に。その後発表された7月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、数人が25bpの利下げを支持し、大多数がデータが予想通りであれば9月利下げが適切になると判断したことが明らかになったことも重石となり、ドル円は144円46銭まで下押しした。本日は、米国の8月PMIに注目が集まる。特に、これまで米経済の強さを支えてきたサービス業の景況感がどの程度鈍化するか要注目だ。雇用に引き続き、サービス業も予想外の弱さとなれば、ドル売りがもう一段進行する可能性も。(森本)

本日の予想レンジ:143.50-146.00円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

21日の米国株式市場は上昇。主要3指標とも上昇した。FOMC議事要旨で9月利下げに前向きな意見が出ていた点や個別銘柄の決算ニュースを受けて上昇した。雇用統計の年次改定で2023年4月~2024年3月までの雇用者数が累計82万人程度下方修正されたが、株式市場では大きく材料視されなかった。本日の日本株式市場は、材料難のため様子見姿勢が強いだろうが、米国株上昇やインバウンドの好調などがプラス材料となるかもしれない。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

21日の米国債券市場は上昇。10年債利回りは低下し、一時3.7%台となった。雇用統計の年次ベンチマーク改定の発表が遅れたこともあり当初は荒い動きとなったが、雇用者数の下方修正が82万人(2024年3月までの累計)となったことで当初想定範囲内であったことから、結果としてあまり大きく材料視されなかったようだ。その後は7月FOMC議事要旨の内容や20年債入札の結果を受けて金利は低下した。本日の本邦債券市場は米金利低下を受けて上昇しそうだが、明日の植田総裁・パウエル議長発言を前に動意には乏しそうだ。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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