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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2024年05月02日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

FOMC直後の円急騰

為替

1日のドル円は急落。この日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場予想通り政策金利の据え置きが決定された。声明文には、「ここ数カ月インフレ目標にむけてさらなる進展は見られていない」との文言が追加され、利下げの可能性が遠のいたことが示唆された一方、6月以降保有する米国債の削減額を月額600億ドルから250億ドルに減額することも決定された。パウエル議長の記者会見でも、インフレ抑制に確信が持てるようになるまでには時間が掛かりそうだとの従前の認識が繰り返されたが、次の一手が利上げとなる可能性は低いとも明言。市場の一部では、追加利上げもあり得るとの認識が示されるのではないかとの思惑が強まっていただけに、発言を受けて為替市場ではドル売りが優勢となった。記者会見中の値動きは比較的小幅なものとなったが、その後日本時間早朝にかけてドル円は急落。一時153円03銭まで円が急騰した。FOMC後に米金利は反発している一方での円の急伸であり、先月29日に続き為替介入が実施されたのではないかとの見方もある。本日のドル円は、介入への警戒感が燻る中で上値の重さが意識されそうだ。もっとも、足元の金利差の水準から見たドル円の「適正値」は153~154円程度であり、それ以上の円高が進む可能性は低い。明日の米雇用統計を見極めたいとの思惑もあり、下値の堅さも意識されそうだ。(森本)

本日の予想レンジ:154.00-156.00円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

1日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は上昇も、S&P500、ナスダックは下落した。FOMC結果は株式市場にはどちらかと言えば支援材料になった面はあるが、大きなサプライズはなくあまり材料視されなかったようだ。むしろ昨日はハイテク銘柄の決算発表に振られる展開となり、特に半導体銘柄が決算要因で低下したことが響いた。本日の日本株式市場も方向感に乏しい展開となろう。未明に為替介入が実施されたとの報道もあり、警戒感から弱含むかもしれない。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

1日の米国債券市場は上昇。10年債利回りは低下したが、4.6%台のまま。FOMCの結果が公表されたが、バランスシート縮小政策において国債の減額ペースの縮小が予想以上になった点以外はサプライズはなく、パウエル議長は現状の政策スタンスを維持した。当面は引き続きインフレ指標次第の面となるだろう。昨日はJOTLS求人数やISM製造業景況指数の下振れが金利低下要因となった可能性がある。本日の本邦債券市場は米金利下落を受けて上昇しようが連休中や米国雇用統計前ということもあり、動意に乏しくなるのではないか。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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