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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2023年08月03日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

米格下げでもドルは上昇

為替

2日のドル円は下落後反発。アジア時間から欧州時間にかけては、格付け会社フィッチによる米国債の格下げ報道を受けて、ドル売りが強まる場面も見られた。ただ、この日発表された米国の7月ADP雇用統計が32.4万人増と、市場予想(19万人増)を大幅に上回ったことが判明すると反発。再び143円台に乗せている。また、格下げは米国が震源地であるにもかかわらず、対他通貨ではリスク回避のドル買いが優勢に。欧州通貨やオセアニア通貨など、幅広い通貨がドルに対して下落した。本日は、米国で新規失業保険申請件数や7月ISM非製造業景気指数の発表が予定されている。労働市場のタイトさやその原因であるサービス業の底堅さに変化が見られるか、要注目だ。ドル円はこのところ、急ピッチでの上昇が続いており、弱い結果となれば調整のきっかけとなる可能性も。また、本日は英中銀(BOE)が金融政策を発表する。25bpの利上げがコンセンサスだが、OIS市場では50bpの利上げも3割程度織り込まれており、25bpとなれば発表直後のポンドは下落する公算。(森本)

本日の予想レンジ:142.00-144.00円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

2日の米国株式市場は下落。主要3指標とも下落する弱い展開となった。ADP雇用統計が市場予想を上回る強い結果であったことから金利が一段と上昇したこと等が嫌気されたとみられる(債券の項目参照)。本来雇用統計の強さは景気の底堅さを示唆するため株価にとってプラス材料になるはずだが、FRBがインフレ抑制のために利上げをさらにせざるを得なくなることへの懸念が大きかったのだろう。フィッチの米国債格付け評価の低下も不確実性要因として意識されたのかもしれない。本日の本邦株式市場は引き続き弱い展開となるだろう。SOX指数も下落していることから半導体株なども弱い動きとなりそうだ。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

2日の米国債券市場は下落。2年債利回りは小幅に下落する一方、10年債利回りは上昇した。昨日公表された四半期国債発行額の増加により供給要因による金利上昇が意識されたことに加え、ADP雇用統計の強い結果、そしてフィッチによる格付け低下も金利上昇要因になったとみられる。一時期は昨年11月以来の高水準まで上昇した。本日の本邦債券市場も米国債の動きを受けて下落しよう。昨日日銀の定例買い入れオペではオファー額が据え置きとなり、応札倍率がやや弱い結果となるなど債券市場の金利上昇への警戒が強いことが伺える。当面は債券の下値を探る展開となるのではないか。本日の10年物物価連動債入札の結果もチェックしたい。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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