13日のドル円は下落した。この日発表された3月米生産者物価指数(PPI)は、前年比+2.7%と市場予想(+3.0%)を下回り、前月(確報値+4.9%)から大きく減速した。FF金利先物市場では、米国の年内利下げ織り込みが加速すると、為替市場ではドル売りが優勢に。ドル円は一時、132円ちょうど近辺まで急落した。もっとも、同水準では買戻しの動きも見られ、その後はやや下げ幅を縮小した。一方、ユーロは上昇。欧州中銀(ECB)メンバーからはこの日もタカ派的な発言が相次ぎ、ナーゲル・ドイツ連銀総裁が利上げ継続を支持したほか、バスレ・スロベニア中銀総裁は5月の50bp利上げもあり得るとの見方を示した。米欧の金融政策の温度差が引き続き意識される中、ユーロドルは昨年4月以来の高値水準まで上昇した。本日は、米国の3月小売売上高や4月ミシガン大学調査が発表される。米国の弱い物価関連指標を受け、市場では利下げ期待が過熱気味であり、本日発表される指標が強いものとなれば、一旦ドルが買い戻される可能性も。目先は132円10銭近辺の21日移動平均線がサポートとして機能するか要注目だ。(森本)
本日の予想レンジ:131.80-133.30円