5日のドル円は下落。この日発表されが3月米ISM非製造業景況指数は、51.2と市場予想(54.4)を大きく下回り、前月(55.1)から減速した。内訳項目を見ると、新規受注が3カ月ぶりの低水準となっている。同日に発表された3月米ADP雇用統計も市場予想を下回り、タイトな雇用環境やこれを背景としたサービス価格の高止まりに緩和の兆しが見え始めている。指標を受けて、為替市場ではドル売りが優勢に。ドル円は131円ちょうどを割り込み、ドル安・円高が進行した。一方、NZドルは上昇後反落。NZ中銀(RBNZ)はこの日、50bpの大幅利上げを決定。市場では、25bpの予想が大勢だっただけに、発表直後のNZドルは急騰した。もっとも、市場のリスク許容度が低下する中で積極的にNZドルを買う動きは長続きせず、その後は反落している。直近の米国の経済指標は、労働需給の緩和を示唆し始めており、根強い年内利下げへの思惑から、ドル円の上値は重い展開が予想される。もっとも、FF金利先物市場では、年内3回(75bp)以上の利下げが既に織り込まれており、これ以上の利下げ織り込みは進みにくいだろう。ドル円は3月24日にサポートとなった130円ちょうど近辺が引き続きサポートとして機能するか注目だ。(森本)
本日の予想レンジ:129.70-132.00円