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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2023年04月06日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

予想下回る米指標が続く

為替

5日のドル円は下落。この日発表されが3月米ISM非製造業景況指数は、51.2と市場予想(54.4)を大きく下回り、前月(55.1)から減速した。内訳項目を見ると、新規受注が3カ月ぶりの低水準となっている。同日に発表された3月米ADP雇用統計も市場予想を下回り、タイトな雇用環境やこれを背景としたサービス価格の高止まりに緩和の兆しが見え始めている。指標を受けて、為替市場ではドル売りが優勢に。ドル円は131円ちょうどを割り込み、ドル安・円高が進行した。一方、NZドルは上昇後反落。NZ中銀(RBNZ)はこの日、50bpの大幅利上げを決定。市場では、25bpの予想が大勢だっただけに、発表直後のNZドルは急騰した。もっとも、市場のリスク許容度が低下する中で積極的にNZドルを買う動きは長続きせず、その後は反落している。直近の米国の経済指標は、労働需給の緩和を示唆し始めており、根強い年内利下げへの思惑から、ドル円の上値は重い展開が予想される。もっとも、FF金利先物市場では、年内3回(75bp)以上の利下げが既に織り込まれており、これ以上の利下げ織り込みは進みにくいだろう。ドル円は3月24日にサポートとなった130円ちょうど近辺が引き続きサポートとして機能するか注目だ。(森本)

本日の予想レンジ:129.70-132.00円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

5日の米国株式市場は総じて弱い動き。ダウ平均は医療・ヘルスケア銘柄の個社要因もあり、下落を免れたが、金利低下の中でもナスダックが大きく下落、S&P500指数も弱い動きとなった。同日は、ISM非製造業景況指数が市場予想を大きく下回る結果となり、前月から急低下した。また、ADP雇用統計の結果も下振れたことで、急速な利上げによる景気後退懸念が高まったことから、安全資産需要が高まり株安債券高(金利低下)の展開になったとみられる。本日の本邦株式市場は、夜間の先物価格からは100円強程度の下落が見込まれている。米国株の弱含みを受けて、電機などの銘柄が下落しそうだ。明日発表の雇用統計を前に様子見ムードとなることも株価の重石となろう。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

5日の米国債券市場は上昇。2年債・10年債利回りはともに低下し、それぞれ3.7%、3.3%台の水準まで低下した。この日も経済指標が材料視された。ISM非製造業景況指数は市場予想を下回る低水準となり、新規受注も前月から10ポイントの大幅低下となったことで景気後退への懸念が高まった。加えて、雇用、仕入価格も前月から低下したことで、需要縮小によるインフレ減速への兆しがでてきたと解釈される。3月のADP雇用統計も市場予想より下振れし、前月の値も下方修正され、労働需要減退の見方が強まったとみられる。FF金利先物では、5月FOMCでの利上げ停止確率が50%を上回り、6月の利下げ開始確率が20%強織り込まれている。本日の本邦債券市場は、米金利低下を受けて上昇すると予想される。注目は30年債入札。現在の利回り水準や政策再修正観測から強い結果は見込みにくいようにみえるため警戒が必要だろう。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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