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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2023年02月03日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

ECB・BOEも利上げ停止が視野に

為替

2日のドル円はもみ合い。前日からの流れを引き継ぎ、128円ちょうどを試す場面も見られたが、同水準では底堅く、方向感の出難い展開が続いた。一方、ユーロは下落。欧州中銀(ECB)はこの日、50bpの利上げを決定した。声明文では、3月にも50bpの利上げを行う意向であることが明示された。もっとも、その後は金融政策の道筋について検証するとされ、利上げサイクルが終焉に近付いていることも示唆された。ラガルド総裁は「非常に極端な展開以外で3月の50bpの利上げが行われないシナリオは考えられない」と述べたものの、大幅利上げの意向は「変更不可能なものではない」との発言なども、ややハト派的と捉えられた。ただ、同総裁は3月以降も利上げが継続する可能性が高い旨を強調している。昨日のユーロは大幅安となったものの、前日の上昇を打ち消すにとどまっており、ユーロ売りの基調が続くと考えるのは早計だ。また、ポンドは急落。英中銀(BOE)もこの日、50bpの利上げを決定した。ただ、前回据え置きを主張した2名の委員は今回も同様の主張を支持。声明文でも、ガイダンスから「強力な」対応を行うとの文言が削除され、全体的にハト派方向に傾いたことや、ベイリー総裁がインフレは急低下する可能性が高いと述べたことなども、ポンド売りを招いた。本日は、米国の1月雇用統計に注目が集まる。雇用者数、失業率、平均時給いずれも前月より弱い結果となることが予想されており、米雇用の逼迫緩和への期待が高まれば、ドル売りが進行しよう。もっとも、ドル円は上値は重いものの底堅さも見られており、下落後はやや買戻しの動きが見られる可能性も。(森本)

本日の予想レンジ:126.80-129.20円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

2日の米国株式市場は総じてみれば上昇。ダウ平均が一部銘柄の下落により低下したが、ナスダック、S&P500は大きく上昇。この日はグロース株もバリュー株も上昇した。FOMCの決定内容を受けて、株式市場では早期の利上げ停止および利回り転換への期待が高まっているようでPERが持ち直している。また、メタの決算発表の内容が好感されたようだ。本日は、いよいよ1月の雇用統計。ここ数カ月の傾向同様に雇用者数や平均時給の上昇テンポ減速が確認される結果が見込まれているが、本日は過去の改定による影響にも注意したい。本日の本邦株式市場は、米株価を追い風に上昇を予想。夜間の日経平均先物価格からは100円強の上昇を見込むも、アップルなど一部企業の決算が重石となる可能性。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

2日の米国債券市場は小動き。2年債利回りはほぼ横ばい、10年債利回りも小幅の下落にとどまった。序盤はECBとBOEの利上げにより、景気減速懸念が高まってドイツ債の利回りが大きく低下したことに連動した。その後は利回りが上昇するも、FOMCのパウエル議長の会見や声明文の内容から、債券市場は利上げ局面の終盤入りと早期利下げ転換への期待を高めており、その流れが続いた。本日の雇用統計を前に動きは大きくなかった。本日の本邦債券市場は、引き続き高止まりと予想。昨日の10年債入札は低調な結果となり、10年金利は上限付近に接近した。しかし、40年金利は1.7%台まで下落し、欧米金利の低下が追い風となった。本日は定例買い入れオペ等もあり、10年金利もいったん落ち着くかどうかに注目だ。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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