2日のドル円はもみ合い。前日からの流れを引き継ぎ、128円ちょうどを試す場面も見られたが、同水準では底堅く、方向感の出難い展開が続いた。一方、ユーロは下落。欧州中銀(ECB)はこの日、50bpの利上げを決定した。声明文では、3月にも50bpの利上げを行う意向であることが明示された。もっとも、その後は金融政策の道筋について検証するとされ、利上げサイクルが終焉に近付いていることも示唆された。ラガルド総裁は「非常に極端な展開以外で3月の50bpの利上げが行われないシナリオは考えられない」と述べたものの、大幅利上げの意向は「変更不可能なものではない」との発言なども、ややハト派的と捉えられた。ただ、同総裁は3月以降も利上げが継続する可能性が高い旨を強調している。昨日のユーロは大幅安となったものの、前日の上昇を打ち消すにとどまっており、ユーロ売りの基調が続くと考えるのは早計だ。また、ポンドは急落。英中銀(BOE)もこの日、50bpの利上げを決定した。ただ、前回据え置きを主張した2名の委員は今回も同様の主張を支持。声明文でも、ガイダンスから「強力な」対応を行うとの文言が削除され、全体的にハト派方向に傾いたことや、ベイリー総裁がインフレは急低下する可能性が高いと述べたことなども、ポンド売りを招いた。本日は、米国の1月雇用統計に注目が集まる。雇用者数、失業率、平均時給いずれも前月より弱い結果となることが予想されており、米雇用の逼迫緩和への期待が高まれば、ドル売りが進行しよう。もっとも、ドル円は上値は重いものの底堅さも見られており、下落後はやや買戻しの動きが見られる可能性も。(森本)
本日の予想レンジ:126.80-129.20円