14日のドル円相場は乱高下。「日銀は来年4月に発足する新体制下で金融政策の点検や検証をする可能性」との一部報道を受けて、欧州市場中に134円50銭台まで一時下落。下げ一服後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を待つ展開。FOMCでは市場予想通り50bp幅の利上げが決定された。同時発表のドットチャートでは、政策金利の予想中央値が2023年末時点で5.125%と、市場予想(約5%)を上回った。さらに、その後の記者会見で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が「今回の決定後も政策スタンスはまだ十分に抑制的ではない」とコメントしたことも相まって、ドル円は一時136円を試す展開に。ただ、同時に「十分抑制的な金利水準に近づきつつある」などとコメントしたことで、その後は米長期金利の低下を眺めて上げ幅を縮めた。本日は豪州の11月雇用統計、中国の11月鉱工業生産及び小売売上高、スイス・ノルウェー・英国・欧州・メキシコの金融政策発表など、イベントは非常に多い。各通貨の値動きには要注意。また、米国でも新規失業保険申請件数や12月NY連銀製造業景況指数、12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、11月小売売上高など主要経済指標が発表予定だ。FOMCを無難に消化した後ではあるものの、結果が偏った場合には値が飛ぶ可能性もあるため、発表時の値動きには注意したい。(石川)
本日の予想レンジ:134.20-136.00円