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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2022年09月16日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

各種イベントを眺めつつ

為替

15日のドル円相場は小じっかり。アジア市場中に143円80銭付近まで上昇した一方、日本の政府・日銀による為替介入への警戒感が根強い中で、その後は上値の重い状態。米国で発表された主要経済指標は、新規失業保険申請件数と9月NY連銀製造業景況比数が市場予想よりも強い結果だった一方、9月フィラデルフィア連銀景況指数や8月鉱工業生産が市場予想を下回った。また、8月小売売上高は前月比+0.3%と市場のマイナス予想に反して増加したものの、自動車やガソリン、建材を除いた数値は市場予想より弱いというマチマチな結果となった。こうした中で米国市場では方向感を欠き、今朝にかけて143円台半ばでの推移となった。なお、産油国通貨は概ね軟調。世界的な景気減速懸念の中で需要減観測が広がっている他、米鉄道業界における約6万人規模のストが回避されたことなどを受け、原油価格が大きく下げたことが重石となった模様。本日は中国の8月鉱工業生産及び小売売上高、英8月小売売上高、カナダ7月住宅着工件数、米国では9月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値など、各国で主要経済指標が発表される予定。また、欧州では欧州中銀(ECB)要人らの講演が複数予定されている。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、大きな動きにはなりにくい可能性はあるが、それぞれ手掛かり材料視される可能性があるため、内容には注目したい。ドル円については、引き続き口先介入などがあれば円高圧力となり得る。ヘッドラインに要注意だ。(石川)

本日の予想レンジ:142.50-144.20円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

15日の米国株式市場は下落。主要3指標とも前日から低下して弱い動きが全般的に広がった。米国の鉄道スト回避もあってWTI原油先物価格が下落してエネルギー銘柄の逆風となったことに加え、金利先高観の強さがグロース株中心に株価を下押しした。来週のFOMCまでは明確な方向性を織り込むのは困難とみられる。FOMC前最後の材料としてミシガン大学期待インフレ率に本日は注目したい。本日の本邦株式市場は、米株価の動向を受けて下落と予想。円安であるとはいえ、SOX指数も弱い動きが続いており、半導体や電気銘柄も弱い動きとなろう。(宮嶋)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

15日の米国債券市場は下落。米10年物国債利回りは、前日差+4.46bpの3.4489%と2日ぶりの上昇。同日は、小売売上高、新規失業保険申請件数が市場予想を上回る改善となったことでFRBの金利引き締めペースの強化が意識された一方、鉱工業生産が予想外の悪化となったことで金利上昇ペースがやや抑えられた。FF金利先物を見ると、9月FOMCでの100bpの織り込みが進まなかった。本日のミシガン大学消費者期待インフレ率が最後の判断材料となるため注目したい。本日の本邦債券市場は、米債券市場の動向を受けて下落するとみられる。昨日注目の20年債は1987年12月以来の不調な結果という衝撃的な結果となった。これを受けて、超長期ゾーンの金利が大幅上昇となった。9年債との逆イールドが生じるなど10年債利回り以外のゾーンでは金利上昇圧力が目立ち始めるなどイールドカーブはゆがみ始めており、8月の米CPIショックが日本にも波及している格好だ。連続指値オペが実施される日も多くなっており、金勇政策決定会合を前に金利上昇圧力は高まっている。ただ6月時と比べれば連続指値オペの額はまだ少額であり、来週の決定会合でYCC修正が実施される公算も小さいという見方が大勢だ。9月FOMCまではもう少し金利上昇圧力がかかる局面が続くとみられ、日本銀行の超長期ゾーンの臨時オペ実施の可能性もあると筆者はみている。(宮嶋)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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