25日のドル円は下落後反発。この日は日銀が長期金利抑制のために指値オペを通告するのではないかとの期待が高まっていたが、長期金利が2月に通告した際の水準を上回ったにもかかわらずこうした動きが見られなかったことから売りが優勢に。一時121円20銭近辺まで急速に値を下げた。日本の鈴木財務大臣が衆院財務金融委員会で「為替の急速な変動は望ましくない」と円安を牽制する姿勢を示したこともやや材料視された模様。もっとも、121円台では押し目買いの意欲も強く、米国時間には122円台を回復して週末を迎えた。週末に掛けては一旦和らいだ円安圧力だが、日米の金融政策の方向性が異なる状況は変わっておらず、引き続きドル円には上昇圧力が掛かりやすいだろう。テクニカル的にも2015年に上値を抑えた125円50銭台近辺以前に上値を抑えるポイントは見当たらない。本日のドル円も、堅調地合いが続くとみる。なお、ウクライナとロシアの代表団は28日からトルコで協議を行うと報じられている。停戦合意への期待から原油価格が下落すれば、円安圧力が和らぐ一方、これを好感してユーロ円などのクロス円が上昇すればやはり円売り要因となる。関連報道を受けた市場の反応には要注意だ。(森本)
本日の予想レンジ:121.80-122.80円