15日のドル円は小幅安。この日は前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受け、米金融緩和縮小早期化への観測が後退する中、米金利の低下と共にドル売りがやや優勢に。一時110円ちょうどを回復する場面も見られたが、滞空時間は短く、109円台後半でのもみ合いが中心となった。なお、この日発表された7月NY連銀製造業景気指数は、市場予想を大きく上まわる一方、7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は下回るなど、強弱まちまちとなった。また、NZドルは今朝方一時急騰。NZの第二四半期の消費者物価指数が3.3%と、市場予想の2.7%を上回り、中銀の目標バンドを突破したことが材料視された模様。本日は、日銀が金融政策を発表する。もっとも、気候変動対策などには注目が集まるものの、相場を大きく動かす可能性は低いとみる。また、本日は6月米小売売上高が発表される。市場では前月比-0.3%とやや弱い結果が予想されているが、前月比でプラスに転じるなど、予想に反して強い結果となれば、ドル買いが強まる公算。ただ、ドル円は5月以降サポートとなってきた21日移動平均線(110円50銭近辺)がレジスタンスに転じており、上昇幅は限られそうだ。(森本)
本日の予想レンジ:109.40-110.30円