14日のドル円は下落した。この日は米経済対策を巡り、ムニューシン財務長官が「選挙前の合意は難しい」との発言を行うと、米株安に連れてリスクオフの円高が優勢に。ドル円は一時105円ちょうど近辺まで下落した。一方、ポンドは下落後急反発。EUは本日から明日にかけて開かれる首脳会議で、英国との通商協議について「妥結に至るには進展が十分でない」との結論を採択すると報じられると、一時対ドルで1.286ドル近辺まで下落。しかしその後、英政府はジョンソン首相が設定した10月15日の期限後も交渉を続ける方針と伝わると1.350ドル近辺まで急騰した。足下の為替相場は、米追加経済対策、大統領選、欧米での新型コロナ第2波など不確定要素の強い材料に左右されており、これらのヘッドラインに振らされる展開が続いている。本日のドル円も、こうした傾向は続きつつ、ドルと円の力関係が拮抗する中で値幅は限られそうだ。また、ポンドは昨日は15日を過ぎても交渉が継続されるとの期待感から上昇した。ただ、ジョンソン首相は明日にかけてのEU首脳会議を踏まえて交渉を打ち切る是非を決定すると伝えられており、引き続き関連報道に大きく動かされる展開となる見込み。(森本)
本日の予想レンジ:104.80~105.60円