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インターネットが苦手な高齢のお客さまの手続きをサポート

2024年05月16日

損保

毎年5月の第3木曜日(2024年は5月16日)は、全世界で、アクセシビリティ(※)と、アクセシビリティを必要とする人たちについて語り、考え、学ぶ「Global Accessibility Awareness Day(GAAD)」です。ソニーグループでも各事業でアクセシビリティ向上に向けたさまざまな取組みを行っています。
(※)アクセシビリティ:年齢、身体、環境などに関係なく、誰もが機器やサービスを簡単に利用できること

ソニーフィナンシャルグループで自動車保険や火災保険などの損害保険サービスを提供するソニー損保は、ダイレクト型の損害保険会社です。代理店等の仲介業者を介さず、保険会社のウェブサイトや電話を通じ、お客さまに直接契約のお申込みをいただいています。
ウェブサイトを介したやり取りがお客さまとの主要な接点であるなかで、インターネットに苦手意識を持つご高齢のお客さまでもスムーズな手続きが行えるように、どのような取組みを行っているのか、担当者に話を聞きました。


担当者写真
左から ソニー損保 自動車カスタマ―センター 東京コンタクトセンター シニアスーパーバイザー 渡邉 優妃、
自動車カスタマーセンター 東京コンタクトセンター マネージャー 中村 泰介

保険契約はお客さまに主体的に行っていただくもの
オペレーターは寄り添い、伴走する立場

担当者写真

中村:ネット型の保険会社であるソニー損保では、多くのお客さまは基本的に、当社ウェブサイト経由でお手続きを行っていただくことになります。
ただ、ご高齢のお客さまをはじめとして、インターネット操作に苦手意識を持つ方もいらっしゃいます。そういった方からは「見積り時の入力項目や画面遷移が多いので戸惑う」「必要な情報がどこに掲載されているのか、調べ方もわからない」などのご意見をいただきます。こうして寄せられるご意見に対し、どのようなサポートを提供すべきか、ユーザビリティの改善に取組む必要がありました。
加えて、当社では、インターネット経由でのご契約だと保険料がお得になる「インターネット割引」を提供しています。これはお電話でのご契約には適用できないため、お客さまにはぜひインターネットでお手続きを行っていただきたいという想いもありました。
これらの問題意識が、お客さまと当社電話窓口のオペレーターがインターネット経由でPC画面を双方向に共有し、お手続きのサポートを行うシステムを導入するきっかけとなりました。

担当者写真

渡邉:オペレーターは状況に応じ、2種類の画面共有方法を使い分けます。1つ目はオペレーターの画面をお客さまに共有する方法、2つ目はお客さまの画面をオペレーターにご共有いただく方法です。
1つ目は、例えば自動車保険のご契約の新規見積りの際に使用します。オペレーターが自身のPC画面をお客さまにお見せし、お話を伺い、またご提案をしながら一緒に見積りを作成します。オペレーターが操作して作成した見積り結果画面を共有することで、お客さまには安心して、また、ご納得いただきながら手続きを進められるという利点があります。
見積り内容にご納得いただき、そのまま申込みまでしたいと希望されることもありますが、保険契約時にはお客さまご自身に申込みボタンを押していただく必要があります。そのため、このような場合は2つ目の「お客さまの画面をオペレーターにご共有いただく方法」を利用し、画面操作の主導権をオペレーターからお客さまへお渡しします。ここからはお客さまに画面を操作していただき、オペレーターはお客さまの画面操作のご様子を拝見しながら、お客さまのお手続きの完了まで寄り添います。
なお、ここでは「オペレーターの画面をお客さまに共有する方法」「お客さまの画面をオペレーターにご共有いただく方法」の両方を使用する例をご紹介しましたが、どちらか一方のみを使用してお客さまをサポートする場合も多くあります。

画面共有をしながらお客さま対応をする様子
画面共有をしながらお客さま対応をする様子

各ページに「識別番号」を埋め込んで、お客さまの状況を即時に把握

渡邉:画面を共有するこの仕組みを導入するまでは、お客さまからお電話でお問い合わせをいただいた際に、大変なお手間をおかけしてしまうことがありました。
お客さまはインターネットでの手続き中にご不明点が発生したので、お電話をくださいます。オペレーターはお客さまが、手続き中のどのウェブ画面上でお困りか、ヒアリングします。つまり、お客さまご自身に現在の状況をご説明いただく必要がありました。
ただご高齢のお客さまには、ご自身の状況のご説明が難しい場合が多い傾向があります。オペレーターが状況を把握するまで時間を要し、お客さまをお待たせしてしまう場面がしばしば見られました。
この問題は、ウェブサイトの各ページに「識別番号」表示を埋め込むことで大きく改善されました。「識別番号はこちら」というボタンをクリックすると、各ページ固有の番号が表示されます。


識別番号の画像

この番号をオペレーターにお伝えいただくと、お客さまがウェブサイト上のどのページにいらっしゃるのか即時に把握することが可能です。お客さまにご説明いただく負担を大幅に軽減できたことは、お客さま、オペレーター双方にとって非常に有益だと感じています。

「対面サービスを超えるものを感じた」「長い時間付き合ってくれてありがとう」というお客さまの声

渡邉:画面を共有してお手続きを行ったお客さまからは「対面サービスを超えるものを感じた」というご意見をいただきました。「インターネットは自分には難しいのでは」という不安から、お電話での手続きを選択される方も多く、そういった方には、安心して手続きを進めていただけるようなサポートを心がけています。手続き完了後に「わかりやすく説明してもらえて助かった」「長い時間付き合ってくれてありがとう」など感謝のお言葉をいただけると、お役に立てたと感じ、とても嬉しく思います。

担当者写真

中村:当社にはご高齢のお客さま専用の電話窓口があります。画面共有によるサービスは、こちらにお電話いただいた方や、ご契約以来、電話での手続きを継続されているお客さまにフォーカスして、インターネットでの手続きをサポートする取組みとして導入しました。
お客さまが「オペレーターが一緒に進めてくれるなら、今回はインターネットでやってみよう」、手続きが完了したら「次回は自分ひとりでインターネットで手続きをしてみよう」と思えるきっかけになればと考えています。お客さまが、お手続きに関するお問い合わせのお電話をする必要がなくなるのが、一番のサービスだと思います。

ご高齢のお客さまには、お相手のペースに合わせた会話を心がける

担当者写真

渡邉:当社のオペレーターは、入社当初から研修プログラムの中で、ご高齢のお客さまへの対応スキルを学習します。加えて、オペレーターが使用するトークスクリプトの中にもご高齢のお客さまとお話しする際の留意点が記載されており、随時参照できるようにしています。
ご高齢のお客さまとお話しする際は、ご説明と合意を丁寧に繰り返しつつも、お相手のペースにあわせて会話を続けることが大切だと思っています。お客さまがどの部分で手続きがうまく進まなくなったかを丁寧に確認しながらも、手続きにかかる時間は長くかかりすぎないようにし、また、お話をしやすいように、常に笑顔が伝わるような対応を心掛けています。

中村:ご高齢のお客さまにも抵抗感なくインターネットでの手続きをご利用いただき、割引も享受いただいて、より一層ソニー損保のファンになっていただくことが一番の目的です。今後も、お客さまにとって最適なサービスを提供できるよう、改善を続けていきます。


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