ソニー銀行は、白百合女子大学と産学連携協定を締結、グローバルビジネスプログラムのPBL(プロジェクトベースドラーニング)科目に協力し、同科目を履修している1年生の学生の皆さんを対象に金融教育プログラムを提供することになりました。
学生の皆さんは、ソニー銀行から提示された課題を、2~5人のグループワークで取り組みました。普段あまりなじみがないであろう金融関連の情報を、ソニー銀行社員のアドバイスを受けて自分たちなりに整理しながらプレゼン内容をブラッシュアップ、最終発表に臨みました。全11チームのうち、最優秀の評価を得た2チームは、ソニー銀行の本社オフィスを訪問、社長を始めとするマネジメントにプレゼンテーションを行いました。
今回は2023年10 月から4ヵ月間にわたり行われたプログラムの様子をご紹介します。

最優秀2チームはソニー銀行本社にてマネジメントにプレゼンを実施
課題は、「20代前半の方に、Sony Bank WALLET を申し込みたい、資産運用を始めたいと思ってもらうための資料作成」
初回授業は2023年10月31日、ソニー銀行から経営企画部、カスタマーサポート企画部、商品企画部のメンバー計7人が白百合女子大学を訪問し、45人の学生の皆さんを対象に行いました。
学生の皆さんへの課題は、「ソニー銀行の社員として、20代前半の方に、Sony Bank WALLETを申し込みたい、資産運用を始めたいと思ってもらうための資料作成」です。そして最終発表日に、作成した資料を使いながら10分以内でプレゼンを行う、というものです。
グループワークを始める前に、経営企画部 広報・サステナビリティ推進課の中井 聡美から今回の授業の目的とソニー銀行の事業紹介を、カスタマーサポート企画部 高木 真衣から、旅行など身近なライフイベントに必要な支出とそのためのお金を増やす運用方法の紹介を、また、商品企画部 勢田 泰大からは、世の中で使われているさまざまな決済方法と、その一つであり今回の課題であるVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET」の具体的な機能の説明などの内容で授業を行いました。一通りの説明を終えた後、学生の皆さんから、授業内容や課題についての質問に答えました。
チームごとにさまざまな「ペルソナ」を設定
課題に取り組むにあたり、まずは、チームごとにターゲットとするペルソナ(具体的な人物像)を決めていきました。中井から、なぜ、ターゲットを絞ることが大切なのかについて、ソニー銀行で過去に実際に行ったペルソナ作成とその活用方法などを例に解説を行いました。各チームで話し合いを重ねて設定したペルソナは、自分たちに一番近い大学生から、小学校教諭、商社や化粧品メーカー勤務、ホテルマンやパイロット、さらにはネット販売会社CEOまで、同じ20代でもさまざま。ソニー銀行のメンバーは、初日の授業のほか、11月、12月にも授業に出向き、各チームを回って質問や相談を受けながら、成果物を仕上げるためのアドバイスやサポートを行いました。
最終発表判定基準は「論理性」「メッセージ性」「プレゼンテーション力」
最終発表は2024年1月23日に行われました。判定基準は、課題に沿った内容で資料が考えられているかの「論理性」、設定したターゲットに向けた内容を考えられているかの「メッセージ性」、そして聞き手に伝わるようなプレゼンテーションができているかの「プレゼンテーション力」です。審査には、ソニー銀行の社員に加え、ソニー銀行の親会社であるソニーフィナンシャルグループ(株)で執行役員を務める尾河 眞樹が特別審査員として参加、また、学生の皆さんもお互いを評価し合いました。
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最終プレゼンテーションの様子 |
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審査にはソニーフィナンシャルグループ(株)執行役員の尾河も参加 |
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各チームのプレゼンを3つの判定基準に沿って評価 |
優秀チームに選ばれた2チームは、設定したペルソナの収支状況の分析や、外貨預金などの運用方法で得られる利益の説明などがしっかりと出来ていたことなどが高く評価されました。

最終発表後、尾河から総評として、「各チームとも、限られた短い時間で、外貨預金や投資信託といった金融商品について詳細まで調べ、まるでソニー銀行の一社員になったように、わかりやすく解説していただいたことに感銘を受けました。大切なのは『人に伝える力』です。どこの業界のどんな仕事に就いたとしても、人に考えを的確に伝え、わかりやすく説明する力は、必ず必要となります。今回のプレゼンテーションのような機会を通じてさらに磨いていってください」と学生の皆さんにメッセージを送りました。
オフィスへの訪問やトップマネジメントのプレゼンは学生時代の貴重な体験に
2月20日には、最優秀チーム2チームがソニー銀行のオフィスを訪問、ソニー銀行 代表取締役社長の南 啓二、同代表取締役副社長の鈴木 隆行を始めとするマネジメントに対して改めてプレゼンを行いました。
学生の皆さんからのプレゼン終了後、今回の産学連携プロジェクトを担当した白百合女子大学 上野 由佳准教授から、「正直少し難しい課題でしたが、ソニー銀行の皆さんが丁寧にアドバイスやサポートをしてくださったおかげで、参加した学生みんながやりがいをもって取り組み、達成感を得ることができる大変すばらしい機会となりました。社会に出る前にこのような、社会人としての疑似体験をさせていただいたことも心より感謝申し上げます」とのコメントがありました。
南からは「当社の金融商品をよく理解したうえでのプレゼンでとてもうれしく思いました。また、ペルソナ設定など学生の皆さんならではの視点に、ソニー銀行社員も新たな気づきを得る貴重な機会となりました。ありがとうございました。学生の皆さんはぜひ、これを機に実際にSony Bank WALLET を使ってみてください」とメッセージを送りました。
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学生の皆さんのプレゼンを聞く社長の南(左)と副社長の鈴木 |
学生の皆さんはその後、ソニー銀行本社オフィスを見学、ソニー銀行社員との座談会ランチにも臨みました。
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前列左から南、上野准教授、鈴木、後列は学生の皆さん |
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プレゼン終了後に記念撮影 |
担当者コメント
広報 中井 聡美

参加いただいた学生の皆さんからも課題の難易度は高かったと振り返りの意見を頂戴しましたが、学生とのコミュニケーションを重視し、課題に取り組む中でフォローができるよう、授業を検討し実施しました。今後も、学生の皆さんが社会に出るための準備として、お金との付き合い方について学ぶ機会を提供していきたいと思います。
商品企画 勢田 泰大

お金の支払いに関する講義や、プレゼンのアドバイスなどを行いました。学生の皆さんは、最初は慣れない金融の題材に苦労しながらも、回を重ねるごとにどんどん理解が深まっていったようでした。毎回熱心にプログラムに取り組んでくれ、授業が終わったあとに質問攻めにあったのも良い思い出です。ソニー銀行へのご意見もたくさんいただいたので、学生の皆さんにも喜んでいただけるサービスを実現できるよう頑張ります。
カスタマーサポート企画 高木 真衣

初回授業ではライフプランやお金の増やし方の講義を担当し、最終発表までのサポートをさせていただきました。難しい課題だったと思いますが、授業以外の時間も集まるなど学生の皆さんが意欲的に取り組んでくださり、発表ではどのチームもその成果が表れていたと思います。少しでも金融や将来のライフプランについて考えるきっかけになっていたら嬉しいです。