【参】グループを知るカテゴリ
グループを知るGroup
タイトル

Stories

お知らせ:表示

引き継がれるソニー生命のボランティアの輪
~スペシャルオリンピックス日本への
20年以上にわたる支援~

2023年02月13日

生命

ソニー生命保険(以下、ソニー生命)では、知的障がいのある方たちに年間を通じてさまざまなスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を提供しているスポーツ組織「公益財団法人スペシャルオリンピックス日本(以下、SON)」を20年以上にわたって支援しています。
今回は、昨年(2022年)11月に開催されたSON国内最大級のイベントである「ナショナルゲーム(全国大会)」でのソニー生命の社員ボランティアの活動をご紹介します。

ボランティア受付の様子 ボランティアに参加した多くの社員

スペシャルオリンピックス(英語:Special Olympics以下、SO)とは?

1968年、故ケネディ米大統領の妹ユニス・シュライバーさんがスポーツを楽しむ機会が少なかった知的障がいのある方たちに、スポーツを通じた社会参加の機会を提供したことが活動の始まりです。その活動は世界各国に広がり、1994年に日本組織(スペシャルオリンピックス日本)が発足しました。SOでは活動に参加する知的障がいのある方たちを「アスリート」と呼び、日常のトレーニングを通じてスポーツを楽しみ、その成果を競技会や大会で発表しています。SOに参加するアスリートの競技能力はさまざまで、例えば水泳の場合、水着に着替える、シャワーを浴びる、プールに入る、水の中を歩く、ビート板を使って泳ぐ、といったように、一人ひとりのレベルにあわせて少しずつできることを増やしていきます。こうした活動を通じてアスリートの自立や社会参加を促し、多様な人々が活きる社会の実現を目指しています。

ナショナルゲームについて

ナショナルゲームは夏季・冬季それぞれ4年に1回(2年ごとに夏冬交互)開催される全国大会で、各都道府県の地区組織から選考されたアスリートが参加し、ワールドゲーム(世界大会)の選手団選考も兼ねています。日常のトレーニングとは全く違う環境で、アスリートが不安や緊張と戦いながら自分のできるようになったことの全てを発揮するチャレンジの場でもあります。表彰では全てのアスリートにメダルやリボンがかけられ、順位だけでなく最後まで競技をやり終えたことに対して、一人ひとりにかわらぬ拍手が贈られます。

全国大会の会場の様子
© Special Olympics Nippon
アスリートとボランティア 表彰台の上で喜ぶアスリート

合言葉は「臨機応変・和気藹々(あいあい)」~ナショナルゲームでのボランティアの歴史

ソニー生命では2002年の「第3回夏季ナショナルゲーム・東京」から、毎回数百名規模の社員がボランティアとして参加し、企業単位では最大級のボランティア派遣を行っています。これまで11回の大会(1回のワールドゲームを含む)に、延べ約5,900名の社員が参加しました。これは支援企業の中でも最大規模となります。活動内容は多岐にわたり、大会期間中アスリートに帯同しサポートするDAL(デリゲーション・アシスタント・リエゾン)のほか、会場設営、受付、競技情報の管理、輸送、警備・誘導、ケータリング、表彰など、会場運営全般を担当します。

初期の頃は何をすべきか全てが試行錯誤の連続でしたが、1995年の阪神淡路大震災を契機に社員の自主意思に基づき設立された「ソニー生命ボランティア有志の会」を中心に、SO担当者と協力しながら一つひとつナショナルゲームの歴史を築いてきました。極寒のスキー場で出された昼食のおにぎりが凍っていた、といったハプニングに遭遇しても、「臨機応変・和気藹々(あいあい)」を合言葉に明るく乗り越え、SO大会運営スタッフの皆さんからも厚い信頼を寄せていただいていると自負しています。

たくさんのボランティア アスリートと談笑するボランティア アスリートとボランティア
<2008年第4回冬季ナショナルゲーム・山形の様子>

2022年第8回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・広島のボランティア活動

今回は2022年11月4日(金)~6日(日)の3日間、広島県内の8会場で「第8回夏季ナショナルゲーム・広島」が開催されました。2020年2月に予定されていた「第7回冬季ナショナルゲーム・北海道」が新型コロナウイルス感染拡大により大会3日前に中止されたため、ナショナルゲームとしては4年ぶりに、感染予防に配慮した上での開催となりました。
大会のスローガンは「Power of Smile~だれもが輝ける場所へ。~」。実施競技はサッカーやバスケットボール、水泳など11競技+1デモンストレーションで、ソニー生命は陸上競技会場とテニス会場(会場:いずれも広島広域公園)を担当。全国のライフプランナーセンター(支社)から多くのライフプランナーが駆け付け、本社社員も含め延べ約450名の社員がボランティアに参加しました。開催地にオフィスを構える広島ライフプランナーセンター所属のライフプランナーたちは、ボランティアリーダーとして大会前の準備段階より参画しました。

新型コロナウイルスの感染拡大以降は、思うように練習ができず目標を見失いがちになったアスリートもいたそうです。私たちのボランティア活動も自粛を余儀なくされ、支援を必要としている方に手を差し伸べづらい事態に困惑する日々を送ってきました。久しぶりの活動となった今回は、そんな私たちを応援するかのような好天に恵まれ、澄み渡る秋晴れの青空の下、全国各地から集まったソニー生命社員は、大会会場での再会を喜び合いました。

受付でボランティアウェアを受け取ると、役割ごとにミーティングを行い、さっそく各自の持ち場につきます。活動中は、急なスケジュール変更やマニュアル通りにいかないこともよくありますが、そんな時「臨機応変・和気藹々」の合言葉が生かされます。またアスリートの近くで活動する役割もあれば、駐車場の誘導や会場警備など裏方の役割もあります。大会期間中、アスリートが日頃の練習成果を充分に発揮できるよう、それぞれが自分に与えられた役割を果たしていきます。

スタジアムを清掃するボランティア アスリートとボランティア アスリートとボランティア

ボランティアの合間には、アスリートの競技を観戦・応援することも役割の一つです。競技に臨むアスリートの眼差しは真剣で、一生懸命で妥協のない姿に心を打たれます。参加したアスリートからは「楽しかった」「不安もあったが落ち着いて頑張れた」「さらなるステップに向けて頑張れるこのスペシャルオリンピックスが楽しみです」といった声が聞かれました。

最終日の表彰式では、ボランティアとして参加したソニー生命の役員や支社長が表彰プレゼンターとなり、会場にいるご家族やボランティアと一緒にアスリートの健闘を祝福しました。そして会場を後にするバスの中のアスリートに向けて、ボランティア全員で大きく手を振り見送り、競技日程の全てが終了しました。

陸上競技に臨むアスリート テニス競技に臨むアスリート 表彰式の様子

参加したソニー生命社員の感想:

「サポートする側でありながら、逆にアスリートから元気やエネルギーをもらった」
「目の前のことに一生懸命取組むアスリートの姿から学ぶものがあった」
「実際に参加し自分の肌で感じることが大切だと思った」
「仕事以外でも誰かの役に立てているという実感を持つことができた。生きがいの様なものを感じた」
「コロナ禍で一堂に会する機会がなかったが、全国から有志が集まり仲間意識をもってボランティアができて良かった」

大会を振りかえって~ソニー生命担当者コメント

2020年2月、日本での新型コロナウイルス感染拡大期に苦渋の決断で中止された前回大会の経緯もあり、今回は最後まで本当に開催できるのかとても心配でしたが、ボランティア一人ひとりが役割を全うし、やり遂げたことで、結果として大きな事故なく無事に大会を終えることができました。
大会では、アスリートの活躍だけでなく、それを見守るご家族やコーチの優しい眼差しも印象的でした。SOでの活動を通じて、運動機能やコミュニケーション能力を向上させるだけでなく、生きがいや目標のきっかけを作り、彼らの可能性を拡げていくことができます。ボランティア一人ひとりの役割は小さくても、アスリートのためにボランティア各自が少しだけ時間を使うことで、このような大きな機会を提供することができるのだと改めて実感しました。今回の大会を通じて、アスリートやご家族の皆さんの記憶に残る想い出づくりに少しでも貢献できていましたら幸いです。
このボランティアは、ソニー生命社員にとって、大勢の社員と組織や立場の垣根を越えて交流する、といった貴重な機会にもなっています。来年度には冬季大会も予定されていますが、社員自らが築き大切に育んできたこの良き文化を伝え、これからもより多くの社員に参加してもらいたいと思います。


最新の記事
【Sony Financial Group Stories】グループをもっと知る