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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2026年05月21日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

日経平均は6万円割れ

為替

20日のドル円は下落後下げ幅を縮小する展開となった。トランプ米大統領はこの日、イランとの交渉について「最終段階にある」と発言。戦闘終結への期待から「有事のドル買い」を巻き戻す動きが強まり、ドル円は一時158円60銭近辺まで下落した。もっとも、市場の見方は慎重であり、下げ幅は限られた。その後、4月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨において、多くのメンバーが将来の政策金利について緩和的なバイアスを示唆する文言を削除することが望ましいとの考えを示したことが明らかになったこともあり、ドル円は反発している。本日は、引き続き米国とイランの交渉の進展に注目が集まる。イラン側から強硬な姿勢が示されれば、再びドル買いが強まる可能性も。また、各国の5月PMIにも要注目だ。(森本)

本日の予想レンジ: 158.50-159.50円

株式

20日の日本株式市場は5営業日続落。日経平均株価の終値は約3週間ぶりに6万円台を割り込んで59,804.41円(-1.23%)で引けた。世界的な金利上昇の影響を受ける形で、半導体関連銘柄の利益確定売りが相場全体を下押しした。20日の米国株式市場は主要3指標がそろって反発し、それぞれ前日比1%超上昇した。トランプ米大統領が、イランとの戦闘終結に向けた交渉が最終局面にあると発言したことで原油価格が下落。これを受けて投資家心理が改善した。セクター別には、大手半導体メーカーの決算発表を控えて半導体株が上昇しフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+4.49%と急伸した。21日の日本株式市場は反発で始まる見込み。前日の米国市場での上昇を追い風に、AI・半導体銘柄などを中心に買いが集まる展開を見込む。ただし、長期金利の動向が株式市場を左右する局面が続いており、長期金利が高止まりを続けた場合の上値は重い。(鈴木)

債券

20日の米国債券市場では、国債利回りが低下した。前日は中東情勢を背景に長期債を中心に大きく売られていたが、イランとの戦闘を巡るトランプ大統領の発言を受けて、上昇分を打ち消す動きとなった。大統領はイランとの戦闘終結を急ぐ考えはないとする一方で、交渉は最終段階にあるとも述べており、これを受けて原油価格が下落し、債券市場では買い戻しが優勢となった。米10年国債利回りは低下し、前日の急上昇から水準を切り下げた。市場では、前日の売りはインフレ期待の高まりを反映したものであり、先物市場をみると金融政策見通しが年初から大きく変化しているとの受け止めが広がっている。利回りの上昇や債券市場の不安定な動きに株式市場も反応し始めているとの指摘があり、利回りがさらに上昇した場合には地政学的な不確実性のコストがより現実的になるとの見方も示されている。一方で、FRBは当面、政策金利を据え置くとの見方が依然として優勢で、短期金融市場では6月会合での据え置きが高い確率で織り込まれている。もっとも、インフレが高止まりする場合には年末にかけて利上げが検討される可能性も意識されており、利上げ観測は完全には後退していない。4月のFOMC議事要旨では、インフレ率が目標を上回る状況が続けば利上げを検討する必要があるとの認識が過半数の参加者に共有されていたほか、中東紛争が終結しても原油や商品価格が高止まりする可能性が指摘されており、インフレリスクへの警戒が続いている。労働市場については、直近の指標は総じて安定を示しているとの見方が多く、当面はインフレ動向が金融政策判断の中心となりそうだ。本日の日本債券市場(5月21日)は、続伸が見込まれている。前日の米国債高や原油価格の下落が買い材料として意識されている。昨日の党首討論では、補正予算の財源として決算剰余金などを活用し、国債増発は可能な限り抑制する考えが示されたが、消費減税や複数年度予算を巡る議論への警戒感は残っており、財政拡張懸念は完全には払拭されていない。前日に実施された20年国債入札は応札倍率が直近平均を上回り、最低落札価格も市場予想を上回るなど好調な結果となった。超長期国債利回りが大きく上昇していたことで割安感が意識され、一定の需要が集まったほか、ショートカバーも入ったとみられる。ただ、入札後の相場では利回り低下幅が縮小しており、財政悪化懸念など市場の根底にある不安は残っている。本日は日銀審議委員の講演や国債買い入れオペ、債券市場参加者会合が予定されており、金融政策や国債買い入れ方針を巡る発言や意見交換の内容が注目される。足元では早期利上げ観測が既に相応に織り込まれていることもあり、金利の上昇余地は限定的との見方もあるが、市場は引き続き原油価格や財政・金融政策の動向をにらみながら、神経質な展開が続きそうだ。(宮嶋)