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Daily Market Report(日次)
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ソニーフィナンシャルグループ(株) Daily Market Report

issue date 2020年08月19日

ソニーフィナンシャル
グループ(株)
金融市場調査部

米金利低下と強まるドル売り

為替

18日のドル円は下落。この日は特段大きな材料は見られなかったものの、米追加経済対策を巡る協議の難航が嫌気される中で米金利が低下すると、引き続きドル売り圧力が優勢となった。主要国通貨に対してドルは全面安となり、中でも上昇幅の大きかったポンドは、今年3月の高値である1.320ドルを上抜けると、1.325ドル近辺まで急伸している。今月に入り、ドル売り一辺倒の相場は調整局面に入っていたが、足下では米長期金利の頭打ちを背景に再度ドル安基調が強まっている。ユーロやポンド、豪ドルなどが軒並みコロナショック後の高値を更新していることもドル売りの追い風となりそうだ。こうした中、本日は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が発表される。前回会合では、金融政策は据え置きとなったが、議論の内容が想定以上にハト派的と捉えられれば、ドル売りの材料として見られる可能性がある。ただ、相場が完全なリスクオフとはなっていない中で、クロス円も底堅く推移していることに鑑みると、ドル円に関しては104円を割り込んで急落する可能性は低いと見ている。(森本)

本日の予想レンジ:104.80~105.70円

ドル円チャート(日足)
図表ドル円ひあしチャート
ドル円チャート
図表ドル円にっちゅうチャート
為替レート(NY市場引け値)
図表為替レート一覧

株式

18日の米株式市場はまちまち。NYダウは前日比66.84ドル安い27778.07ドルと小幅安で終えたが、よりカバレッジの広いS&P 500指数、並びにハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック指数はともに史上最高値を更新した。このところは追加経済対策に伴う国債増発懸念から、米長期金利(実質金利)が上昇し、これが金融市場に冷水を浴びせていた。しかし、米議会における景気対策協議の遅れや米中貿易交渉の延期などの政治的停滞を受け、実質金利が再び低下に転じると、金価格や株価の上昇を後押しした。市場では財政政策をサポートするため、FRBの金融緩和が長期化するとの思惑も高まっており、これも実質金利の低下に寄与している。こうしたなか、本日の日本株はもみ合いの公算。米株高が追い風となる一方、円高が重石となる。米実質金利の低下はドル安を加速させ、1ドル=105円台半ばの円高を招いている。日経平均先物は前日比20円安を見込む。(渡辺)

日経平均株価
図表日経平均にっちゅうチャート
NYダウ
図表ニューヨークダウにっちゅうチャート

債券

18日の米国債券市場は続伸。米国の住宅関連指標の好結果を受けて売りが強まる場面が見られたが、米経済対策に対する与野党協議が膠着していることや、米中関係の先行き不透明感など、リスク警戒ムードは根強く、中盤以降は再び買いが強まった。米10年債利回りは前営業日比2bp低下の0.669%で取引を終えた。本日の本邦債券市場は、こうした海外市場の流れを受けて買いが先行しよう。本日予定されている日銀の国債買入オペ(残存期間3年超5年以下、5年超10年以下)もサポート要因視されよう。(石川)

各国国債利回り(%)
図表国債りまわり一覧
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